「次に必ず返すから!」何度もランチを奢らせたママ友。だが、我慢出来ずに距離を置いた結果
いつのまにか、私持ち
子どもが同じ習い事に通うママ友。出会った頃は感じがよくて、レッスンの帰りに二人でランチへ行くのが定番になっていた。
ところが、何度か続けるうちに、お金のことで引っかかりを覚えるようになった。会計のたびに、彼女はこう言うのだ。
「財布忘れちゃった。今日は立て替えてくれる?」
「次に必ず返すから」
「あ、うん。いいよ、払っとくね」
その「次」が来たことは、一度もなかった。立て替えが当たり前になり、私の財布からランチ代が出ていくのが、いつのまにか暗黙の了解みたいになっていた。
「いつもごめんね、助かるー」
明るくそう言われると、催促の言葉も飲み込むしかない。断れない自分も、嫌だった。誘いを受けるたび、財布の中身を気にする自分が、少しずつ嫌いになっていく。
そっと引いた一歩
ある日、私は決めた。
彼女を責めるのではなく、ただ自分が無理をしない付き合い方に変えよう、と。
次に誘われたとき、私は穏やかに伝えた。
「ごめんね、最近ちょっとバタバタしてて」
「えー、たまには行こうよ」
「うん、落ち着いたらね」
嘘ではなかった。実際、家のことで手一杯だった。それからは、二人きりのランチを少しずつ減らしていった。
誘いのたびに角を立てず、けれど流されもせず、やんわりと予定をずらしていく。
無理に縁を切ったわけではない。レッスンで顔を合わせれば挨拶は普通に交わすし、子どもの話もする。
ただ、自分の財布が痛む約束だけを、そっと手放しただけだった。
向こうから来た言葉
距離を置いてみると、世界は思ったより広かった。同じ教室の別のママと話が合い、気づけば一緒に過ごす時間が増えていた。
割り勘が当たり前で、誰も誰かに甘えない。その心地よさに、私はようやく息がつけた。
そんなある日、例のママ友のほうから声をかけてきた。少し気まずそうに、けれど真剣な顔で。
「最近あんまり話せてなかったね。私、ちょっと甘えすぎてたかも」
思いがけない言葉に、私は手にしていたバッグを持ち直した。距離を取ったことが、彼女にも何かを気づかせたのかもしれない。
「立て替えてもらったお金も、ちゃんと返したくて」
そう言って財布を取り出そうとする彼女を、私はやんわり止めた。
「ううん、それはいいの。これからは気楽にいこうよ。割り勘でね」
「うん。次は私が誘うね」
軽く笑ってそう返すと、彼女もほっとしたように頷いた。今では、お互いに財布を出すのが当たり前。一方的に背負っていた頃には戻れない、対等な関係に変わっていた。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














