「英語は話せて普通じゃない?」と自慢するママ友。だが、外国人ママの一言でその場から浮いた瞬間
いつも英語をはさむ人
園で知り合ったママ友は、英語がとても得意な人だった。会話の合間に、ぽんぽんと英語の単語が飛び出してくる。
「ここの送迎、もう少しsmoothだといいのにね」
「ごめん、それってどういう意味?」
私が聞き返すと、彼女は少しだけ得意そうに日本語へ言い直す。そのたびに、自分が一段下に見られているような気持ちになった。
英語ができるのはすごいと思う。でも、相手が分からない言葉をわざわざ選んで話すのは、なんのためなんだろう。そう思いながらも、私は何も言えずにいた。
置いていかれた立ち話
その日、私は日本語がとても達者な外国人のママと、お迎えのあとで話していた。来月の親子イベントの持ち物について、ゆっくり相談していたところだ。
そこへ英語の得意なママ友がやって来て、私の隣にいた外国人ママへ、いきなり流れるような英語で話しかけた。
会話は一気に英語へ切り替わり、私だけが取り残された。どんな顔をしていればいいのかも分からず、ただ笑ってうなずくふりをするしかない。
二人のやり取りは、しばらく続いた。私が間に立っているのに、まるでそこに私がいないかのように、英語が頭の上を行き交っていく。
輪に入れず黙ったままの私に気づいたのか、ママ友はこちらを見て、軽い調子で言い放った。
「英語は話せて普通じゃない?」
その言葉に、私はうまく返せなかった。伝わらないのではなく、私が置いていかれているだけなのに。
空振りした英語自慢
すると、英語で話しかけられていた外国人のママが、わざわざきれいな日本語で答えた。
「ちゃんと通じてますよ」
その場の誰よりも自然な日本語に、ママ友の表情がぴたりと止まった。
「えっ……あ、うん」
外国人ママは穏やかに続けた。「日本語、私の方が話したいくらいです。せっかくみんないるんだから」。そして私に向き直り、「持ち物の話、まだ途中でしたよね」と笑いかけてくれた。
英語の得意なママ友は、行き場をなくしたように口ごもった。胸を張っていた肩がしぼみ、目があちこちへ泳ぐ。しばらくして「……そうね、ごめんね」と小声で言うと、気まずそうに一歩下がった。
浮き上がって見えたのは、置いていかれた私ではない。英語を盾にして場を独り占めしようとした、その人自身だった。
「じゃあ、続きを話しましょうか」
外国人ママのその一言で、会話は日本語に戻り、私もやっと肩の力が抜けた。あの日から、彼女が英語でまわりを困らせることはなくなった。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














