「彼、別の人と関係持ってるみたい」同僚から聞いた事実。京都の縁切り神社で願った3日後、浮気男が退職して消えた
大好きだった職場で
地元のハンバーガー店でアルバイトをしていた頃の話だ。県外の大学に通っていた私は、帰省のたびに季節限定の従業員としてその店に戻っていた。交際していたのは、店をまとめるマネージャーだった。
仕事も人間関係も順調だと思っていた。だから、休憩中に同じシフトの仲間から打ち明けられたとき、頭が真っ白になった。
「彼、別の人と関係持ってるみたい」
相手は、同じ店で働く既婚者だという。私が他県の大学に戻っているあいだに、二人は関係を続けていたらしい。大好きだった職場の輪の中で、それが当たり前のように進んでいたことに、息が詰まった。
「ずっと言うか迷ってた。でも、知らないままは違うと思って」
仲間の声は優しかった。優しいぶんだけ、裏切りの輪郭がくっきりと見えてしまった。
責めるより、断ち切る
彼を呼び出して問い詰める。最初はそう考えた。けれど、しらじらしい弁解を聞かされる場面を思い浮かべると、それだけで気力が萎えた。
私が欲しかったのは、謝罪でも復縁でもなかった。この人と完全に縁を切って、二度と関わらずにいられること。それだけだった。
「もう、声も聞きたくないの」
一人きりの部屋でそう呟くと、自分の気持ちがはっきりと固まった。彼に時間を使うこと自体が、もったいなく思えてきた。
休みの日、私は京都にある縁切りで有名な神社へ足を運んだ。願掛けなんて柄じゃないと思っていたのに、その日は自然と足が向いた。古い社の前で手を合わせ、心の中で静かに願った。
「あの人との縁を切りたい」
声には出さなかったのに、はっきりと言いきれた自分がいた。帰り道、なぜか胸のつかえがすっかり消えていた。
三日後の退職届
地元に帰って三日後、思いがけない知らせが飛び込んできた。あのマネージャーが、突然店を辞めたというのだ。
「退職届だけ置いて、もう来ないって」
仲間が戸惑った顔で教えてくれた。長く店を仕切ってきた人が、引き継ぎもそこそこに、逃げるように現場を去ったらしい。浮気相手とも、店で鉢合わせることは二度となかった。
私はそのまま従業員を続けた。気まずい再会を恐れていたのに、向き合う相手はもうどこにもいない。拍子抜けするほど、毎日のシフトは穏やかに流れていった。
卒業後、私は地元で就職した。彼も近くで働いていると人づてに聞いたが、あの日以来、街で一度も顔を合わせていない。狭い地元でここまで会わずに済むなんて、と自分でも驚く。神社で願いを書いたあの日を、私は今も忘れない。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














