「今、役立たずって言ったよね」普段から強い言葉をぶつけてくる夫。だが、義母の前で口を滑らせ顔色が変わった
言った直後に否定する夫
夫は、腹を立てると私を見下すような言葉を口にすることがありました。
私が家事の手順を間違えれば、「本当に要領が悪いな」。探し物がすぐに見つからなければ、「そんなこともできないのか」と責めます。
ところが、私が「そういう言い方はやめて」と伝えると、夫は決まって態度を変えるのです。
「そんなひどい言い方はしてない」
「お前が勝手に悪く受け取ってるだけだ」
つい先ほど聞いた言葉を否定されるため、話し合おうとしても、最後には言った、言わないの押し問答になってしまいます。
夫は私が言い返せなくなると、自分の主張が正しかったかのように話を終わらせました。
同じことが繰り返されるうちに、私は自分の聞き間違いだったのかと迷うことさえありました。
義実家で出てしまったいつもの言葉
年末に、夫と二人で義実家へ帰省したときのことです。
夕食には義母が用意してくれた料理が並び、私は空いた皿を下げたり、大皿の料理を取り分けたりしていました。
その途中、重ねて運ぼうとした小皿が一枚、手元からずれそうになりました。
落とす前に持ち直したものの、それを見た夫が小さく舌打ちをしました。
「危ないだろ。本当に役立たずだな」
家で何度も聞いてきた言葉でした。
しかし、その場には義母もいます。私は驚いて夫の顔を見ました。
「今、役立たずって言ったよね」
すると夫は、いつものように顔をしかめました。
「役立たずなんて言ってないからな。大げさに受け取るなよ」
夫は、義母にも聞こえていたことを忘れていたのでしょう。
「私にも聞こえた」と告げた義母
それまで黙っていた義母が、箸を置きました。
「いいえ。今、はっきり言ったわよ」
夫は一瞬、言葉を失いました。
「いや、冗談というか、そういう意味で言ったわけじゃ……」
先ほどまで強い口調だった夫の声が、急に小さくなります。
義母はそんな夫を見ながら、落ち着いた声で続けました。
「冗談でも、家族に言っていい言葉じゃないでしょう。それに、言った直後に否定するのはもっとよくないわ」
夫は反論しようとしましたが、義母にも聞かれていた以上、「言っていない」とは押し通せません。
気まずそうにうつむき、ようやく私に「悪かった」と謝りました。
帰宅後、夫は「母さんの前で大げさにするな」と言いかけました。しかし私は、今度は黙りませんでした。
「聞き間違いではなかったと、今日はっきり分かった。これからは、言っていないでは終わらせないから」
夫は何も答えませんでした。
あの日を境に、夫の言葉遣いがすべて変わったわけではありません。それでも、都合の悪い発言を「言っていない」の一言で押し切ることは、少なくなりました。
私にとって何より大きかったのは、自分が感じてきた苦しさを、もう疑わなくてよくなったことでした。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














