「位置情報、温泉街になってるよ」夫の車に仕込んだ子ども用のキッズ携帯。浮気現場に突撃した結果
怪しい朝帰り
その週末も、夫からのメッセージはいつもの一言だった。
「今夜は仕事で遅くなる。帰り、深夜になりそう」
けれど、私の手の中のスマートフォンには、まったく別の事実が映っていた。子ども用のキッズ携帯を、位置情報をオンにして夫の車に仕込んでおいたのだ。
地図の光る点は、会社とは正反対の温泉街にあった。
確かめずにはいられず、私は夫に短いメッセージを送った。
「位置情報、温泉街になってるよ」
しばらくして返ってきたのは、苦しい言い訳だった。
「仕事だって」
「得意先の付き合いで来てるだけ」
得意先が、なぜ温泉街の旅館にいるのか。問い詰めるより、この目で確かめたほうが早い。私は友人に車を頼み、現場へ向かった。
繋いだ手
たどり着いた旅館の前で、私は思わず立ち尽くした。
夫が、見知らぬ女と手を繋いで歩いている。その横顔は、家では見たことのないほど緩んでいた。
私は二人の前に回り込み、まっすぐ夫を見た。
「これが、得意先との付き合い?」
夫の顔から、一瞬で血の気が引いた。慌てて手を離し、しどろもどろに繰り返す。
「ち、違う、これは本当に仕事で……」
「手を繋ぐ仕事なんて、聞いたことないけど」
夫は言葉に詰まり、視線をさまよわせた。口を開きかけては、また閉じる。額には脂汗がにじんでいた。
「待って、誤解なんだ。話を……」
「誤解する余地、どこにあるの」
静かに返すと、夫はとうとう黙り込んだ。隣の女は真っ青になって、そっと夫から距離を取る。旅館の玄関先にいた仲居さんが、心配そうにこちらをうかがっていた。
友人は黙ってその一部始終を撮影していた。もう、どんな言い訳も通らなかった。
逆転した立場
家に帰った私は、感情に流されず証拠を整理した。位置情報の履歴、現場の写真、二人で歩いていた時間。
そのすべてを携えて、弁護士のもとを訪ねた。
「これだけ揃っていれば、慰謝料の請求も離婚も問題なく進められます」
弁護士の言葉に、張り詰めていた肩から力が抜けた。子どものキッズ携帯を一台仕込んだだけで、ここまで明確な証拠になるとは思っていなかった。
準備の整った証拠を前に、夫はもう何も言い返せなかった。
「すまなかった。全部、俺が悪い」
うなだれる夫に、私は迷わず離婚を切り出した。慰謝料は、夫と相手の女の双方から受け取った。
「ずっとモヤモヤしてたけど、これで前に進める」
あれほど強気に「仕事だ」と言い張っていた人が、今は私の前で身を縮めている。ごまかしていた側と、それを暴いた側。気づけば、立場は完全に逆転していた。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














