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2026.08.13(Thu)

「まだなのか。3分も待ってるぞ」レジの中に手を伸ばした客。だが、店長が正論をぶつけた結果

「まだなのか。3分も待ってるぞ」レジの中に手を伸ばした客。だが、店長が正論をぶつけた結果

名前を聞く前に離れた客

大学生のころ、駅前の総菜店で夜のシフトに入っていました。

揚げ物は注文をいただいてから調理するため、出来上がった際にお呼びできるよう、注文時にお名前を伺う決まりでした。

その夜、カウンターに来た男性のお客さまが言いました。

「唐揚げ、大きいほうを一つ」

「かしこまりました。お名前を伺ってもよろしいでしょうか」

ところが、私がそう聞いたときには、男性はすでに売り場のほうへ歩き出していました。

後ろには会計を待つお客さまも並んでいたため、私はその場を離れられませんでした。

注文票には商品だけを書き、出来上がったらカウンター付近で声をかけることにしました。

数分後、男性が戻ってきました。

「まだなのか。3分も待ってるぞ」

「申し訳ございません。もうすぐ出来上がります」

すると男性は少し強い口調で言いました。

「名前も言っただろ。出来たなら呼べよ」

私は名前を聞けていなかったことを説明しようか迷いましたが、その場で言い合いになっても仕方ありません。

「失礼いたしました。出来上がりましたら、こちらからお声がけいたします」

そう伝え、私は次のお客さまの会計に戻りました。

レジに伸びてきた手

しばらくして唐揚げが出来上がり、男性を呼びました。

商品を渡し、会計を済ませようとしたときのことです。

私がお釣りを用意していると、男性がカウンター越しに手を伸ばしてきました。

「そこから取れば早いだろ」

指先が、開いていたレジの引き出しに近づきます。

突然のことで、私は一瞬動けませんでした。

すると近くにいた店長がすぐに私の横へ入り、男性とレジの間に立ちました。

「申し訳ありませんが、レジの中にはお手を触れないようお願いいたします。お釣りはこちらからお渡しします」

店長は声を荒らげることもなく、淡々と伝えました。

男性はまだ何か言いたそうな顔をしていましたが、店長は続けました。

「店内の様子は防犯カメラにも記録されていますので、こちらで対応いたします」

その言葉を聞くと、男性は伸ばしていた手を引きました。

「……じゃあ、早くしてくれ」

「はい。お待たせいたしました」

私がお釣りと商品を渡すと、男性はそれ以上何も言わず、店を出ていきました。

男性がいなくなると、それまで少し張り詰めていた店内の空気も、いつもの雰囲気に戻りました。

閉店後、店長が私に言いました。

「ああいうときは無理に一人で対応しなくていいから。すぐ呼んで」

私は自分の対応を注意されると思っていたので、その言葉に少し驚きました。

接客では、とっさにどうすればいいのか判断できないこともあります。あのとき、静かに間へ入ってくれた店長の姿は、何年たった今でも覚えています。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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