「写真で見るより小さいなあ」孫に初めて会った義両親。だが、義父の一言に思わず絶句
久しぶりに訪れた義実家
産後2か月、息子を連れて初めて義実家へ帰省した日のことです。
車を降りるころには、外はすっかり暗くなっていました。
抱っこ紐の中では、息子が小さな寝息を立てています。
玄関の引き戸を開けると、義父がすぐに出てきました。
「おお、やっと会えたな。抱っこしてもいいか?」
夫が息子を抱っこ紐から下ろすと、義父はうれしそうに腕に抱きました。
「写真で見るより小さいなあ」
隣では義母も笑いながら息子の顔を覗き込んでいます。
電話をするたびに「早く孫に会いたい」と聞いていたので、喜んでもらえていることが私もうれしく感じました。
ところが、まだ靴も脱ぎきらないうちに、義父が何気ない調子で言ったのです。
「それで、2人目はいつ頃なんだ?」
一瞬、返事に困りました。
義父はそのまま続けます。
「次は女の子もいいな。兄妹ならにぎやかになるだろう」
悪気がないことは、表情を見れば分かりました。
ただ、私はまだ産後2か月です。夜中の授乳も続いていて、まとまって眠れる日はほとんどありません。
次の子どものことなど、まだ考えられる状態ではありませんでした。
「まだ、何とも……」
どう答えようか迷っていると、横にいた夫が口を開きました。
夫がすぐに止めてくれた
「父さん、その話は今しなくていいよ」
夫は強い口調ではありませんでしたが、はっきりと言いました。
義父が「ん?」と夫を見ます。
「まだ産後2か月だし、夜もほとんど寝られてないんだから。次のことを聞かれても困るよ」
玄関が少しだけ静かになりました。
義父は私と息子を交互に見たあと、
「そうか。まだそんな時期だもんな」
とだけ答えました。
そして少し間を置いてから、
「変なこと聞いたな」
と小さく言いました。
私はそこで初めて、肩の力が抜けるのを感じました。
自分で「今は聞かないでください」と言えればよかったのかもしれません。
けれど、義実家に着いたばかりの玄関先で、義父の楽しそうな顔を前にすると、私はどうしても言葉を選んでしまっていたのです。
その夜の夕食では、義父が二人目の話題を出すことはありませんでした。
代わりに、「夜は何回くらい起きるんだ」「抱っこしている間に少し休めるか」と、息子との生活について聞いてきました。
私は答えながら、夫があの場ですぐ口を挟んでくれたことを何度も思い返していました。
翌朝、夫に伝えたこと
その晩も、息子は何度か目を覚ましました。
それでも朝は、義母から「眠れるだけ眠っていて」と言われ、いつもより少し遅くまで布団にいることができました。
台所へ行くと、夫が味噌汁を温め直していました。
私は小さな声で言いました。
「昨日、ありがとう」
「何が?」
「お義父さんに言ってくれたこと」
夫は少し考えてから、
「ああ。あれは聞くタイミングじゃないだろ」
と答えました。
「私、自分では言いにくかったから助かった」
そう伝えると、夫は鍋を見ながら言いました。
「父さんは悪気なく聞くからさ。だから、こっちが言わないと分からないんだと思う」
その日の朝、義父は昨日のことには触れませんでした。
ただ、息子が泣き出すと、「抱っこしてようか」と声をかけてくれました。
その後も義実家へ行く機会はありましたが、義父から二人目について直接聞かれることはなくなりました。
何気ない一言でも、産後の時期には重く感じることがあります。
あのとき夫がすぐに間に入ってくれたことを、私は今でも覚えています。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














