「そのバッグ、まだ使ってるんだ」何でも比べてくるママ友。だが、誰も笑わなかったワケ
褒められているのに、なぜか落ち着かなかった
子どものお迎えの時間になると、園の門の前では何人かの保護者が立ち話をしていました。
その中でも、いつも話の中心にいるのがAさんです。
明るくて話題も多く、最初のころは私も話しやすい人だと思っていました。
ただ、付き合いが続くうちに、Aさんには少し気になるところがあると分かってきました。
誰かの持ち物を見ると、よく話題にするのです。
「その水筒かわいいね。うちも前はそういうの使ってたよ」
そこまでなら普通なのですが、そのあとに必ず自分の家の話が続きます。
「でも、この前新しいのに替えたんだ。最近のは軽くて便利だよ」
別の日には、子どもの帽子を見ながら、
「まだそのサイズ入るんだ。うちは今年全部買い直したよ」
と笑っていました。
Aさんとしては、新しく買ったものの話をしたいだけだったのかもしれません。けれど、言われた側が返事に困っている場面を何度か見かけるようになりました。
理由は分かるのですが、毎回誰かの持ち物と比べなくてもいいのにな、と私は感じていました。
「まだ使ってるんだ」とバッグを見られて
ある日、いつものように数人で子どもたちを待っていたときのことです。
Aさんの視線が、私が肩に掛けていたバッグに止まりました。
何年か前に買ったもので、多少使用感はありますが、使いやすくて気に入っているバッグです。
Aさんはバッグを見ながら、何気ない調子で言いました。
「そのバッグ、まだ使ってるんだ。うちは似たようなの、もう買い替えたよ」
私は一瞬、何と返せばいいのか分かりませんでした。
壊れているわけでもありませんし、私は買い替えたいと思っていたわけでもありません。
「これ、使いやすいから気に入ってて」
そう答えるのが精いっぱいでした。
すると、それまでAさんの話に相づちを打っていた人たちも、そのときだけ何も言いませんでした。
ほんの数秒だったと思います。
けれどAさんも周囲の反応に気づいたのか、「まあ、気に入ってるならいいよね」と言って、それ以上バッグの話を続けることはありませんでした。
そのあと、ひとりが子どもの姿を見つけて「出てきたね」と声を上げ、自然と話題は変わりました。
私はAさんに言い返したわけではありません。
それでも、誰かの持ち物は新しいか古いかだけで決まるものではありませんし、必要がなければ買い替えない人もいます。
Aさんも悪意があって言ったわけではないのかもしれません。ただ、何気ない比較でも、相手を困らせてしまうことがあるのだと感じた出来事でした。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














