「私の入学式は来なかったよね?」初孫の写真を見せる義両親。娘の何気ない一言に、楽しそうだった二人が黙り込んだ
初孫の写真をうれしそうに見せる義両親
娘の入学式の写真に写っているのは、私と夫と娘の3人だけです。
義両親にとって娘は3番目の孫ですが、これまで娘の節目に駆けつけてくれたことは、一度もありませんでした。
一方、義兄の家の上の子は、義両親にとって初孫です。
七五三も入学式も卒業式も、遠くからわざわざ足を運んでお祝いしてきました。
お祝いの扱いにも娘とははっきりした差があり、私は以前から気になっていました。
ある日の昼過ぎ、私たち家族は義実家を訪ねました。
居間の座卓を挟んで、向かい側には義父と義母、こちら側には私と夫、そして小学生の娘が座っていました。
お茶を出し終えた義母が、箱から何枚もの写真を取り出しました。
どれも義兄の家の上の子の記念写真です。
「これ、七五三のときの写真。七五三も入学式も、全部行ったのよ」
義母は懐かしそうに写真を並べています。
義父も一枚を手に取って言いました。
「卒業式も行ったな。あのときは朝早く出たんだよ」
「そうそう。初孫だったから、つい張り切っちゃってね」
二人とも、当時のことを思い出して楽しそうです。
「いい写真ですね」
私はそう返しましたが、隣に娘がいることが気になっていました。
娘も最近は、義実家での扱いの違いに少しずつ気づき始めています。
悪気なく話しているのかもしれません。それでも、娘の前で初孫のお祝いの話ばかり続くのは、正直つらいものがありました。
娘の素朴な疑問に、言葉を失った二人
そのとき、娘が座卓の上の写真をのぞき込みました。
入学式の写真をしばらく見つめたあと、義母のほうを向いて言ったのです。
「おばあちゃん、私の入学式は来なかったよね?」
責めるような言い方ではありません。写真を見て、ふと思ったことを聞いたような口調でした。
義母は一瞬、きょとんとした顔になりました。
「あ…」
何か言おうとしたようでしたが、その先の言葉は出てきません。
義父も手にしていた写真を置き、黙ってしまいました。
私も返事に困っていると、夫が静かに口を開きました。
「……この子のときも、来てくれたらよかったんだけどね」
強い口調ではありませんでした。それでも、その言葉を聞いた義母は目を伏せ、座卓に並べていた写真を重ね始めました。
義父もそれ以上、写真の話をしようとはしません。
さっきまであんなに楽しそうだったのに、急に会話が続かなくなってしまいました。
結局、その後は写真の話題に戻ることもなく、帰るころまで気まずい空気が残っていました。
日が暮れ、帰りの車の中でのことです。
隣に座っていた娘が、小さな声で聞いてきました。
「私、さっき変なこと言っちゃった?」
私は娘の手を握って答えました。
「ううん。変なことなんて言ってないよ」
娘は少し安心したように、私の手を握り返しました。
義両親があのとき何を思ったのかは分かりません。
ただ、娘が自分の言葉を気にしてしまったことが、私には何よりつらく感じられました。
これからは義実家に無理に合わせるのではなく、娘の気持ちを優先して、少し距離を置こうと思っています。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














