「冷蔵庫のサーモン、半分もらうわね。」私が席を外した隙に保冷バッグへ詰めた義姉。私の一言に黙り込んだ
暑い日に訪ねてきた義姉
義姉は私が席を外した間に、サーモンをバッグへ詰めていました
梅雨明けの暑い金曜日の昼下がり、夫の姉が突然訪ねてきました。
インターホンのモニターには、買い物帰りらしい義姉が映っています。
『外が暑くて倒れそうなの。少し涼ませて』と言われ、夫は仕事で留守でしたが、追い返すのも気が引けました。
私は少し迷った末に招き入れ、冷たいお茶を出しました。
その日、冷蔵庫には、ふるさと納税の返礼品として届いたばかりのサーモンが入っていました。
申し込みから半年ほど待って、ようやく届いた冷蔵配送の品です。大きなパックに厚切りのサーモンが入っていて、翌日の夕食に夫と二人で味わう予定でした。
義姉がソファで親戚の噂話を始めたあと、私はお手洗いに立ちました。席を外していたのは、5分もなかったはずです。
リビングに戻ると、義姉はなぜかキッチンのカウンターの前に立っていました。
手には、買い物に使っていた保冷バッグ。その口から、見覚えのあるサーモンのパックがのぞいています。
私が驚いて立ち止まると、義姉は悪びれる様子もなく言いました。
「冷蔵庫のサーモン、半分もらうわね。」
義姉はバッグを抱えたまま、身内だから半分もらうと言い張りました
私は呆然としました。
半分と言いながら、義姉がバッグに入れていたのは、サーモンのパック丸ごとです。中身を分けた形跡もありません。
『これは、夫と食べるつもりで冷やしてあるんです』。驚きと戸惑いで、思わず声が震えました。
義姉はバッグを両腕で抱えたまま、動じる気配がありません。
「身内でしょ。けち臭いわね。」
その言葉を聞いて、さらに驚きました。勝手に人の家の冷蔵庫を開け、食べ物を持ち帰ろうとしているのは義姉のほうです。
それなのに、まるで私が意地悪をしているかのような言い方でした。
夫の姉ということもあり、これまで多少の無遠慮な言動は受け流してきました。しかし、今回はさすがに見過ごせません。
はっきり言い返した私
私は背筋を伸ばして、勝手に詰めたのは義姉のほうだと伝えました
けち臭い、と言われた瞬間、私は黙っているのをやめました。
身内だからといって、何でも勝手に持っていっていいわけではありません。ここで曖昧にしてしまえば、また同じことが起きるかもしれないと思ったのです。
私は背筋を伸ばして、義姉の目をまっすぐ見ました。
「黙って詰めたのは、そちらです。」
義姉は一瞬、意外そうな顔をしました。私が普段のように遠慮して、何も言わないと思っていたのかもしれません。
すぐにはバッグを返そうとせず、何か言いたげに口を開きましたが、私は目をそらしませんでした。
それから義姉は、我が家に顔を出さなくなりました
義姉は気まずそうに視線をそらし、手元の保冷バッグを見下ろしました。それでも、すぐにサーモンを取り出そうとはしません。
私は、もう一度静かに言いました。
「サーモンは、戻してください。」
しばらく沈黙が続いたあと、義姉はようやくバッグをカウンターに置きました。そして、不満そうな表情のままサーモンのパックを取り出したのです。
私はパックが開封されていないことを確認し、すぐに冷蔵庫へ戻しました。
義姉はそれ以上何も言わず、ほどなくして帰っていきました。見送ったあとも、私はしばらく落ち着かない気持ちでした。
その晩、夫に事の流れを伝えると、目を丸くして『姉さんが悪い。これからは、家に入れなくていいよ』と言ってくれました。
夫がはっきり味方になってくれたことで、私もようやく気持ちが落ち着きました。
数日後、義姉から『近くに行くから、またお邪魔するわ』と連絡が届きました。先日のことには一切触れず、いつもどおりの調子です。
私は夫にも相談したうえで、義姉に電話をかけました。
「次からは、うちに来るのはご遠慮ください。」
義姉は驚いた様子で、しばらく言葉に詰まっていました。納得していないようでしたが、私が考えを変えるつもりはないと分かったのか、それ以上は言い返さずに電話を切りました。
その後も特に謝罪はありませんでしたが、義姉が突然家を訪ねてくることはなくなりました。
週末には、夫と二人でサーモンを軽く炙っていただきました。分厚くて脂がのっていて、楽しみにしていた甲斐があるおいしさでした。
今回のことで、たとえ身内であっても、嫌なことは嫌だとはっきり伝える大切さを実感しました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














