
飲食店は場所を借りる場所でもある?1人1品注文はもはや古い常識なのか
先日、SNS上で投稿されたあるエピソードが大きな注目を集めました。それは、カフェに女性客のグループ6人が入店したものの、実際にメニューを注文したのはそのうちの3人だけだったという内容です。注文しなかった残りの3人は、おなかがすいていないので水で大丈夫ですと店員に告げたといいます。
店側が1人1品以上の注文を求めたところ、彼女たちは不満を漏らしながら退店したとのことですが、この出来事を発端に、ネット上では飲食店におけるマナーや常識のあり方について激しい議論が巻き起こっています。
SNS上での反応を見ると、店舗側に同情する声が多く目立ちます。
『日本の将来が不安になりました』
『公園に行ったほうがいいよ』
『それは店員さんかわいそう……普通に一人一品は常識だよね』
『それが許されるのは物事わからない小学生までだよな』
こうした声がある一方で、店側がルールとして明文化していないのであれば、客を責めるのは酷だという意見も一部で見受けられました。
カフェなどの飲食店は、単に飲食物を提供するだけでなく、冷暖房の効いた空間や清潔な座席、接客サービスをパッケージとして提供しています。6人分の席を占有しながら、半分の売上しか発生しない状況は、経営の観点から見れば死活問題です。特に席数の限られた個人店であれば、その損失は無視できません。
最近ではセルフサービスの店舗やフードコートの普及により、公共の休憩スペースと飲食店の区別が曖昧になっている層がいるのではないかという指摘もあります。かつては当たり前だった、店に入ったら何かを頼むという暗黙の了解が、今の時代には通用しなくなっているのかもしれません。
しかし、快適な空間を維持するためには光熱費や人件費といったコストがかかっています。水だけ、あるいは場所だけを無料で利用しようとする行為は、結局のところ他の客へのサービス低下や、メニューの値上げという形で自分たちに跳ね返ってくることになります。
どうしても注文できない事情があるならば、入店時に店員へ確認する、あるいは外で待つといった配慮が、お互いに気持ちよく過ごすための最低限の作法といえるのではないでしょうか。
飲食店はボランティアではなく、ビジネスの場です。
ルールとして明記されているかどうかにかかわらず、提供されるサービスに対して相応の対価を支払うという、互助の精神を忘れずにいたいものです。














