「あの2人、仕事中もイチャついてマジ無理」社内で堂々と不倫をしていた同僚たち→会社が下した決断とは
職場が私的な場になっていた
私が今の職場に移ってきたとき、すでにその話は部署内でとっくに知られていた。
妻子持ちの男性社員と独身の女性社員が数年来不倫関係にあるというものだ。
特異だったのは、2人が自分たちの関係を自分から話して回っていたことだ。
同僚数人に直接打ち明け、別のフロアの顔見知りにも話が届いていたという。
昼食には連れ立って外に出て、席に戻った後もしばらく仕事そっちのけで話し込む。
業務時間中に私語が続く様子を誰もが横目で見ながら、自分の仕事に戻っていた。一方的に知らされる形になった同僚たちは、曖昧に相槌を打つほかなかった。
ある日、隣の席の同僚が苛立ち混じりに吐き捨てた。
「あの2人、仕事中もイチャついてマジ無理」
私も思わずうなずいた。それが部署の共通認識だったと思う。
2人とも実績は薄く、チームで何かを動かすときに頼りになる場面はほとんどなかった。むしろ業務の遅れで周囲がカバーに回ることも少なくなかった。
直接の上司が何も言わない以上、誰もが黙って自分の仕事をするほかなかった。誰かが声に出すことはなかったが、あの2人の話になるたびに空気がわずかに重くなるのが分かった。
業務時間中に私語が続く、昼休みを大幅に過ぎても戻ってこない。見ている側は少しずつ疲弊していく感覚があった。
代わりに誰かが電話を取り、資料を揃え、席を埋めていた。それでも直接関わり合いになりたくないというのが大方の本音だった。
人事部が動いた日、職場は静かだった
数ヶ月が経ったある時期、人事部に話が届いたらしいという噂が職場に流れた。あれだけ本人たちが自分から吹聴して回っていたのだから、上に伝わっていない方が不自然だった。
むしろ、ここまで時間がかかったことに少し驚いたくらいだ。
程なくして結果が出た。妻子持ちの男性社員は降格となり、独身の女性社員は希望していたエリアとはまったく異なる配属先への異動を告げられた。
当日、職場で特に声を上げる人はいなかった。驚く様子もなく、いつも通りに業務が流れていた。
部署のほぼ全員が何らかの形で知っていたから、驚く理由がそもそもなかった。ただ、静かに見送るような空気だけがあった。同情の声も出なかった。
自分たちで吹聴して回っていた以上、誰かが口添えしてやる必要もない。辞令の後の職場は淡々と通常通りの一日を始めた。
業務の流れが変わるわけでも誰かが騒ぐわけでもない。それだけのことだった。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














