「昇進できるとは思わなかった!」昇進を笑った学生時代の親友。後日、直接親友と向き合った結果
積み重なっていた小さな棘
学生時代から続く友人との関係は、表面上は穏やかだった。
でも最近、会うたびに小さな棘を感じることが増えていた。
仕事の相談をすれば「私のほうがつらい」に変わり、うまくいったことを話せば「そんなもんか」と流された。
笑いながら言われるから言い返せなかったし、一つひとつは些細なことだと思って溜め込んでいた。
言葉にするほどのことでもないとずっと思ってきた。
彼女にはそういうところがあるとも理解していたし、他の場面では頼りになることもあった。
だから関係を変えようとは考えてこなかった。それでも、蓄積したものは確実にあった。
職場での昇進が決まり、個別メッセージで報告した。
彼女からすぐに返信が来た。
「昇進できるとは思わなかった!」
読んで、スマートフォンを置いた。
その言葉が頭を離れなかった。
翌日、グループで顔を合わせると彼女は「意外だったよ」と笑いながら繰り返した。
周囲が微妙な空気になった。その場では黙って笑い流したけれど、帰り道でじわじわと怒りに似た感情が湧いてきた。
一週間ほどずっと考えた。
言うべきか、黙っておくべきか。でも、このままにしたら自分が嫌になると思った。
「今まで通りはできない」と告げた日
二人で会う約束をしていた日、カフェで向き合った。
少し雑談してから、私は話を切り出した。
「話すのが正直辛い。もう、今まで通りの関係ではいられない」
続けて、昇進の報告に返ってきた言葉が傷ついたこと、それ以前にも似たような場面が重なってきたことを、なるべく穏やかな声で話した。
彼女はカップを手にしたまましばらく黙っていた。そして口を開いた。
「そんなつもりじゃなかった」
それだけだった。謝罪でも、説明でもなかった。
私は「そうか」と思って、それ以上は続けなかった。
言いたいことは伝わったし、これ以上の言葉は必要なかった。
カフェを出て、風に当たったとき、不思議と気持ちが落ち着いていた。
長いこと自分の中で圧縮されていたものが、やっと外に出た感覚だった。
それ以降、連絡はほとんどなくなった。グループの中では変わらず顔を合わせているけれど、二人きりで会うことはなくなった。
それでも後悔はなかった。自分の言葉で区切りをつけた、それで十分だった。
あのカフェでの会話は、今でも時々頭に浮かぶ。
大げさな終わり方ではなかった。怒鳴りもせず、泣きもせず、ただ静かに話して、静かに別れた。
それでも自分の言いたいことを相手にきちんと届けた、という感覚がずっと残っている。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














