tend Editorial Team

2026.07.03(Fri)

「お前、誰だよ!」アパートの前で待ち伏せしていた謎の女。だが、彼が帰ってきた瞬間、最悪な事実が発覚

「お前、誰だよ!」アパートの前で待ち伏せしていた謎の女。だが、彼が帰ってきた瞬間、最悪な事実が発覚

合鍵を回した瞬間に飛んできた怒声

学生時代に半年付き合った彼の部屋へ、合鍵を持って向かった日のことだ。

階段をのぼると、踊り場の前に見知らぬ女性が立っていた。妙な緊張を覚えつつ、私は彼の部屋の鍵穴に合鍵を差し込む。

それを回そうとした瞬間、背後から女性が階段を駆けあがってきた。

「お前、誰だよ!」

鋭い声に手が止まる。何が起きているのか分からないまま振り返ると、ちょうど買い物帰りの彼が階段の下に現れた。

私と女性、そして彼。

三人の視線が一点で交差した瞬間、彼の顔から血の気が引いていくのが分かった。

女性はその反応を見逃さず、まっすぐ彼のところへ詰め寄っていく。手にしていた鍵を握りしめたまま、私はその場に立ち尽くすしかなかった。

同時進行が露呈した修羅場

女性が彼を激しく問い詰めはじめる。彼はあわてて私の腕を取り、小声で「元カノだから、先に部屋に逃げてて」と耳打ちした。

けれどその嘘は、すぐに崩れ去った。女性が間髪入れずに言い放ったのだ。

「1週間前まで一緒にいたのに、何が元カノよ」

言葉が出なかった。私との半年と、彼女との一年が、まるまる重なっていた。

逃げ場を失った彼は、苦しまぎれにこう言い訳を並べた。

「彼女と別れて君の所へ来る予定だった」

その台詞を聞いた瞬間、二人の女が同時に冷めた目を彼へ向けた。

彼はしどろもどろになり、視線を泳がせ、やがて口をつぐむ。階段に、気まずい沈黙だけが落ちていた。

半年間ずっと優しい彼氏のふりをしていた人が、こんなにあっけなく崩れていくのを見て、私はもう何の感情も湧かなかった。

隣の女性も同じだったのか、ふっと短く息を吐いて、彼から一歩距離を取った。

無言で鍵を落として去った帰り道

私は彼を責める言葉を一つも口にしなかった。代わりに手の中の合鍵を見つめ、それを彼の部屋のドアポストへ、すっと滑り込ませる。

もう二度と、この鍵を使うことはない。彼が私の名を呼んだが、私は振り向きもせず階段を降りた。タクシーを拾って走り出すと、ようやく肩の力が抜けていくのを感じた。

後日、何もなかったかのように復縁を求める連絡が届いた。

少し考えてから、私は短く打ち返す。

「どちらさまですか?」

それだけ送って、着信拒否の設定にした。連絡先も、二人で撮った写真も、まとめて消した。

修羅場の中心で一番冷静だったのは、たぶん私だった。あの合鍵を手放したことに、不思議と未練はまったく残らなかった。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

RANKING

OTHER ARTICLES

NEW 2026.08.20(Thu)

「その話はもう、やめてください」誰にでも親切な先輩ママ。だが、娘の受験をきっかけに距離を取ったワケ
tend Editorial Team

NEW 2026.08.20(Thu)

「18万円より、黙っていたことがつらい」ポストに届いた督促状を前に、夫がやっと打ち明けた事実
tend Editorial Team

NEW 2026.08.20(Thu)

「ゴミの分別表、貼り替えておきました」荒れた共用のゴミ置き場。だが、住民の気まずさが消えていった理由
tend Editorial Team

RECOMMEND

2025.11.04(Tue)

前澤友作氏「配管工は医者より収入が高い」とAIの発展による、米国の肉体労働者の収入増に注目。「日本にもこの流れ絶対に来る...
tend Editorial Team

2025.10.27(Mon)

日本維新の会・吉村洋文代表「実現が近くなるとやらない理由で溢れます」と立憲・野田氏の議員定数削減発言に皮肉
tend Editorial Team

2026.01.22(Thu)

「感動して涙出るんだけど」「まあええ話や」と感動の声も。M-1王者『たくろう』の赤木裕が、番組で結婚をサプライズ発表、M...
tend Editorial Team