「やましいことは一切ない」と言い切る夫。だが、妻が義実家で並べた証拠に顔面蒼白
言い逃れる営業マン
夫は営業の仕事をしていて、しゃべりで食べているような人だった。
家でも、追い詰められるほど言葉が滑らかになる。
きっかけは、充電中のスマホに次々と届く通知だった。
深夜の「今日も会えてうれしかったです」
差出人は、見知らぬ女性の名前。
「この人、誰?こんな時間に何の連絡?」
「取引先の担当だよ。気を遣ってるだけ」
夫は笑いながら受け流した。問い詰めても、平然と言い切る。
「やましいことは一切ない」
その堂々とした態度に、かえって確信が深まった。私は決定的な証拠を求めて探偵まで雇ったが、写真は一枚も撮れず、お金だけが消えた。
食卓に並べた紙
正面からぶつかっても、夫は決して折れない。それなら、彼が逃げられない場所でやるしかなかった。
私は、これまでのやり取りをすべて印刷した。日付の早い順に並べると、A4で10枚。
それを持って、週末の義実家へ向かった。
食後のお茶の時間、私は義両親の前で紙を一枚ずつ食卓に並べていった。義母は最初、「何かの間違いでしょう」と息子をかばった。
「お義母さん、これを読んでみてください」
並んだ10枚に目を落とすうち、義母の言葉が止まった。義父も身を乗り出し、文面を一行ずつ追っていく。
深夜の甘いやり取りも、会う約束を交わす文面も、すべてそこに印刷されていた。居間の空気が、みるみる重くなった。
「やましいことは一切ない」
遅れて顔を出した夫は、いつもの台詞を口にした。
けれど、テーブルの上の紙に気づいた瞬間、その顔が青ざめた。
「お前、この紙はなんだ。ちゃんと説明しろ」
義父の低い声に、夫は固まった。口がぱくぱくと動くだけで、言葉が続かない。
あれほど饒舌だった人が、両親の前で一言も言い返せずにうつむいた。
崩れた口達者
結局、夫は最後まで「認める」とは言わなかった。それでも、もう以前のように胸を張ることはできなくなっていた。
探偵に払った費用は、義両親が肩代わりを申し出てくれた。
「情けない息子で、本当にごめんなさいね」と、義母は私の手を握った。
家に戻ってから、夫は別人のようになった。帰宅すればすぐに行き先を話し、スマホを隠さなくなった。私が部屋に入ると、慌ててこちらの様子をうかがう。
「これからは、変な誤解をされないようにすれば?」
私が静かに言うと、夫は黙ってうなずいた。あれだけ「やましいことは一切ない」と言い張っていた人が、今は私の機嫌をうかがってばかりいる。追及する側とされる側で、立場はもう逆転していた。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














