tend Editorial Team

2026.07.03(Fri)

「仕事が長引いた」と毎晩遅い時間に帰宅する夫。だが、ポケットの中の高級店のレシートで嘘が露呈

「仕事が長引いた」と毎晩遅い時間に帰宅する夫。だが、ポケットの中の高級店のレシートで嘘が露呈

増えた「長引いた」

結婚五年目の頃から、夫の帰宅時間がじりじりと遅くなっていた。理由は、いつも判で押したように同じだった。

「仕事が長引いた」

最初は信じていた。

残業の多い時期もある。

そう自分に言い聞かせていた。けれど、その言葉を聞く回数が、月を追うごとに増えていく。

休日も、スマホを手放さなくなった。私が近づくと、さりげなく画面を伏せる。問いかけても、答えはやはり一つだった。

「考えすぎだよ。仕事が忙しいだけ」

言葉とは裏腹に、夫の目はどこか落ち着かなかった。

レシートと通知

その違和感が形になったのは、何気なく洗濯物を畳んでいた時だった。夫のジャケットのポケットから、折りたたまれたレシートが滑り落ちる。

仕事の付き合いとは思えない、夜の高級店。

金額も、二人分のコース料理だった。日付は、夫が「長引いた」と言って遅く帰った日と、ぴたりと重なる。

確かめるように夫のスマホを見ると、画面に通知が浮かんでいた。

「また会いたいな」

女性からのメッセージ。

ロックされていて中身は読めない。それでも、点と点が一本の線でつながった。

その夜、私はレシートをテーブルに置いて夫を待った。帰ってきた夫に、できるだけ静かに尋ねる。

「このお店、行ったの?仕事で遅いって言ってた日に」

「……同僚と、軽く飲んだだけだって」

短い沈黙が、部屋に落ちる。

整えた記録の前で

夫の表情が、見る間に変わっていった。

余裕の色が抜け、頬がこわばる。

観念したように、夫は交際相手の存在を認めた。名前を聞いて、私は二の句が継げなかった。

子どもを介して何度も挨拶を交わし、立ち話までしていた、顔見知りのママ友だったからだ。

すぐ近くにいた人だったと知って、足元が崩れるような感覚に襲われた。

その場で責め立てることはしなかった。

後日設けた話し合いの場で、二人は私が並べた事実を前に、認めるよりほかなかった。

「黙っていて、本当にごめんなさい」

うつむく夫に、私は一言だけ返した。

「これで、はっきりしたね」

離婚の手続きは、私の用意した条件のまま進んだ。

「仕事が長引いた」と繰り返していた人が、最後は私の前で小さくなっていた。嘘を重ねた側と、事実を握った側で、立場はとうに逆転していた。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

RANKING

OTHER ARTICLES

NEW 2026.08.19(Wed)

「我慢させるとワガママになるよ」娘にチョコを勝手にあげようとした義母。だが、初めて言い返した結果
tend Editorial Team

NEW 2026.08.19(Wed)

「夜11時を過ぎても、家具を動かす音がする」一度は我慢した私が、管理会社へもう一度相談した結果
tend Editorial Team

NEW 2026.08.19(Wed)

「子どもがもう待てないみたい」朝食ビュッフェの列に横から入った女性。だが、スタッフの一言で空気が一変
tend Editorial Team

RECOMMEND

2025.10.23(Thu)

「私に二度と近づくな!」隣人に突如言われた辛辣な一言。怒らせてしまったまさかの理由とは?【短編小説】
tend Editorial Team

2026.02.24(Tue)

「しっかり休んでください」「次へ向けて頑張って」と温かい声続出。初マラソン・吉田響、独走状態から、車椅子で救護室に搬送
tend Editorial Team

2026.02.14(Sat)

落選した安住淳氏はどこへ消えた?藤原規真氏が指摘するハラスメント気質の臆病者という痛烈な批判と政界の冷徹な現実
tend Editorial Team