「ティッシュで拭いといて」自分の食べこぼしを妻に任せる夫。だが、6歳の娘の一言で立場が一変
食べこぼしを妻に任せる夫
我が家の食卓では、夫がいちばん散らかします。
おかずをこぼし、醤油をたらしても、平気な顔で食べ続けるのです。
そのくせ、自分で片づけることは一切ありません。
こぼした時に夫が口にするのは、決まってこの一言でした。
「ティッシュで拭いといて」
自分でこぼしておきながら、拭くのは妻である私の役目。
それが当たり前だと、心から思っているようでした。
一方、6歳の娘は、驚くほどしっかりしています。
自分で汚したところは、自分でティッシュを取ってきれいにするのです。
「パパは、なんで自分で拭かないの?」
娘に無邪気にそう聞かれても、夫は受け流すばかりでした。
「パパは忙しいの」
そう言って、またテレビに目を戻すのが、いつもの光景でした。
娘が一生懸命に自分の口元を拭く姿を、夫は毎日のように見ているはずでした。
それでも「大人は違うんだ」とばかりに、汚れたテーブルを平然と私に押し付けてくるのです。子どもの手本になるどころか、まるで逆でした。
6歳の娘の一言で一変した食卓
その日の夕食でも、夫はテーブルに醤油のしみを広げたまま、素知らぬ顔をしていました。
そして当然のように、私を呼びつけます。
「おい、これ拭いといて」
私が腰を上げかけた、まさにその時でした。隣にいた6歳の娘が、ぴしゃりと言い放ったのです。
「パパ!自分で拭きな!ずるいよ!」
思いがけない娘の一喝に、食卓の空気が一瞬で変わりました。
夫は口を開きかけたまま、言葉に詰まっています。
「……えっと、そうだね」
しどろもどろにそう言うと、夫は決まり悪そうに立ち上がり、自分でティッシュを取ってテーブルを拭き始めました。
「えらいね、パパ」
娘にぱちぱちと拍手され、夫は照れたように頭をかいています。ついさっきまで私に命じていた人が、6歳の子に促されて食卓を拭いている。その立場の入れ替わりに、私は思わず吹き出してしまいました。
叱られた夫は、ばつが悪そうに、それでもどこか嬉しそうにテーブルを拭いていました。娘に「ありがとう」と言われたくて必死だったのかもしれません。
それからというもの、娘は夫の食事をしっかり見張るようになりました。少しでもこぼすと、すかさず「自分で拭くんだよ」と声が飛びます。
あの日から、夫の口ぐせも、すっかり変わりました。
「あ、こぼした。自分で拭くよ」
そう言ってさっとティッシュに手を伸ばす夫の隣で、娘が満足そうに、うんうんとうなずいていました。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














