「駐車場に、あなたの車が停まってたね」親しくもなかったのに執着してくる保護者。だが、他の保護者全員で連絡を絶った結果
辞めても続いた執着
子どもが通うミニバスケットボールのチームに、少し変わったママがいました。
あるトラブルで、その人は卒団を待たずにチームを去っていきました。
普通なら、それで関わりは終わるはずです。
けれど、その人はチームを離れたあとも、残った家族の暮らしを気にかけ続けました。
誰が塾に通い始めた、誰の家が車を買い替えた。会わなくなったはずなのに、私たちの近況をなぜか知っているのです。
私はもともと親しくなかったので、狙われるとは思ってもいませんでした。
ある日、運転中に一本の電話が入るまでは。
「今、あなたの後ろを走ってるよ」
背後の車をいくら見ても、心当たりはありません。
「気のせいじゃないですか」
そう言って、偶然だと自分に言い聞かせ、電話を切りました。ところが翌々日も、そのまた翌々日も、同じような電話が続きました。
「駐車場に、あなたの車が停まってたね」
「今日は、寄り道して帰ったでしょう」
私の一日の行動を、なぜか手に取るように把握しているのです。悪気があるのかどうかも分からず、ただ落ち着かない日々が続きました。
連絡を絶った保護者たち
とうとう、遠征の日のことでした。試合を終えて駐車場へ戻ると、そこにあの人が笑顔で立っていたのです。
「あなたの車、遠征の駐車場で見つけた」
全身が、ぞわりと粟立ちました。会場を教えた覚えなど、一度もありません。
「どうして、ここが分かったんですか」
問いかけても、あの人はただ笑うだけでした。これ以上、一人で我慢していてはいけない。私はその足で、ほかの保護者たちに相談を持ちかけました。
「うちの主人にも、同じことがあったの」
「怖くて、ずっと言い出せなかった」
「一人じゃ、どうしていいか分からなかった」
困っていたのは、私だけではなかったのです。誰もが同じ不安を抱えていたと知り、話し合いの末、保護者たちは一つの結論を出しました。
「もう、全員で連絡を絶ちましょう」
その日から、家族全員があの人の番号を着信拒否にし、連絡網からも外しました。あの人がいくら電話をかけても、もう誰ともつながりません。
次の遠征で駐車場に現れても、今度は誰も、あの人と目を合わせませんでした。全員に無言で背を向けられ、あの人は口を半分開いたまま立ち尽くしていました。
「待って」と小さな声が聞こえた気もしましたが、振り返る親は一人もいません。やがて、肩を落として車へ戻っていきます。あれほど人を追い回していた笑顔は、もうどこにもありませんでした。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














