「女に断られたことはないんだ」逆上した婚活相手。後日、家に届いた指輪に絶句
泊まりを断った瞬間の変化
婚活で出会った保険の仕事をしているという彼と、私は初めて食事をすることになりました。
最初の印象は、少し押しが強いけれど悪い人ではなさそう、というものでした。
けれど食事の終わりに、彼は当然のように私を誘ってきたのです。
「ホテルを予約してあるんだ、これから行こう」
まだ会って数時間の相手です。
私はきっぱりと「今日は帰ります」と断りました。
すると彼の顔つきが、別人のように変わりました。
にこやかだった目が、冷たく細まったのです。
「女に断られたことはないんだ」
低い声でそう吐き捨てた彼に、私は言葉を失いました。
この人の言う運命なんて、そういうものだったのかと、一気に熱が引いていったのです。
「もう帰ります。ごめんなさい」
私は短くそう告げて、振り返らずに駅へ向かいました。この縁はここで終わりだと、はっきり自分に言い聞かせていたのです。
届いたリングと、迷わない指
それきり忘れかけていた二週間後、私の誕生日に一つの小包が届きました。
差出人の名前を見て、心臓が跳ねたのを覚えています。
包みの中には、私の名前を彫り込んだ指輪が入っていました。
手紙には、たった一行だけが書かれていたのです。
「この指輪、受け取ってくれよ」
連絡先しか知らないはずの相手が、なぜ私の家を知っているのか。
婚活のときに預けた保険の書類から住所をたどったのだと悟り、指先が冷たくなりました。
仕事だと言っていたあの立場を、こんなことに使う人だったのです。
(この人は、私が断ったことをまだ受け入れていない)
怖さで頭がいっぱいになりましたが、ここで曖昧にすれば同じことが続く。私はそう考え、震える手でスマートフォンを握り直しました。
「受け取れません。二度と連絡しないでください」
そのメッセージを最後に、私は彼の番号を着信拒否に設定しました。
届いた指輪は箱ごと梱包し直し、そのまま送り返したのです。
数日のあいだ、不在着信だけが何件か画面に残りました。けれど拒否した番号からは、もう声もメッセージも届きません。着信の数が減っていくたびに、張りつめていた肩の力がすこしずつ抜けていきました。
「これでいい」
私は声に出してそうつぶやき、婚活のサービスも退会しました。
彼につながる糸を、一本残らず断ち切ったのです。
ポストを開けるたびに身構えていた自分が、嘘のようでした。
逆上したあの声も、名前入りのリングも、今はもう私の暮らしのどこにもありません。あの日迷わず拒否した選択を、私は少しも後悔していないのです。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














