「占ったの、相性が悪いんだって」勝手に夫婦仲を占った義両親。後日、義両親の思わぬ提案に絶句
夕方にかかってきた電話
結婚の挨拶も済ませ、式場の下見はどこにしようかと夫と話していた矢先でした。夕方、義母から電話がかかってきます。
「占ったの、相性が悪いんだって」
前置きも何もありません。占う、という言葉の意味を掴みかねて、私は聞き返しました。
「あの、占うって……何をですか」
「二人の相性よ。この辺りじゃ有名な祈祷師さんがいてね」
私たちに一言もなく、義父と二人で出向いていったというのです。
「それで、悪いって言われたんですか」
「あと1歳、年上だったら良かったんですって」
私の生まれ年が一年違えば、二人はうまくいった。そう言われた、と。電話口の義母の声は、心配というより、どこか得意げにも聞こえました。
「近いうちに、家に来てちょうだい。相談があるの」
大人に、餅を踏ませる
週末、夫と二人で義実家へ向かいました。
座るなり、義母は一枚の紙を広げます。ある日曜日が、赤い丸で囲まれていました。
「この日に、餅踏みをしましょう」
餅踏み。一歳のお祝いに、赤ちゃんへ餅を踏ませる、昔ながらの願掛けの行事です。
「あの、それは赤ちゃんがやるものでは……」
「踏めば、年をひとつあげられるそうよ。1歳上になれば、相性は良くなるんだから」
義母は大真面目でした。隣の義父も、腕を組んでうなずいています。
「まあ、やっておいて損はない」
三十を過ぎた大人が、餅の上に立つ。その絵を思い浮かべて、私は言葉に詰まりました。笑い話ではありません。知らないところで二人の関係に点数をつけられ、足りないと決められていたのです。
ひと呼吸置いて、私は顔を上げました。
「お断りします」
義母の笑顔が、こわばります。
「僕たちの結婚を、勝手に量らないでください」
夫も、続けてはっきりと言いました。
「よかれと思って、動いてあげたのに」
「動く前に、聞いてほしかったです」
義母は言い返そうと息を吸い、そのまま止めました。うなずいていたはずの義父が、腕をほどいて口を挟みます。
「……こっちが、先走りすぎたな」
味方だと思っていた人の一言に、義母は目を伏せました。
「相性が悪いなら、二人で良くしていきます」
私がそう告げても、返ってくる声はもうありません。赤い丸のついた紙は、義母がそっと畳んで、膝の下に隠しました。
あの日から、占いの話は一度も出ていません。式の相談をするときも、まず義母のほうが「口を出しても平気かしら」と、こちらの顔色をうかがってくるようになったのです。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














