「4人の子供はちゃんと見てた、十分だろ」帰ったら部屋が荒れていた。だが、私が夫に意趣返しした結果
ぐちゃぐちゃのリビング
末っ子が歩くようになって、ようやく少しだけ手が離れました。友達から「ランチしない?」と誘われたのは、そんなときです。
「たまには行ってきなよ。子どもは俺が見てるって」
夫はそう送り出してくれました。子どもが4人もいるのに、快く引き受けてくれる。ありがたい話です。実際、夫は子どもたちのことをよく見てくれるのです。
ランチは楽しくて、3時間があっという間に過ぎました。久しぶりに大声で笑って、足取りも軽く家に帰ったのですが。
ドアを開けると、リビングがぐちゃぐちゃでした。
脱いだ服が床に散らばり、食べかけのパンが皿ごとテーブルに残っています。こぼれたジュースの跡はそのまま。流しには鍋と皿が積み上がっていました。
「……ちょっと、これ」
「4人の子供はちゃんと見てた、十分だろ」
夫はスマホから顔も上げずに、そう言い切りました。
「無事が一番だろ。何か文句あるのか」
文句と言われてしまうと、それ以上は言えませんでした。
結局、私はカバンを置くひまもなく片付けを始めました。服を拾い、皿を下げ、床を拭いて。楽しかった気分は、疲れに塗りつぶされていったのです。
同じ言葉を、そっくり返した日
次の土曜日。夫が昼から出かけると言うので、私はあることを決めました。
子どもたちのことは、ちゃんと見る。危ないことをしたら止めるし、けんかは仲裁する。でも、それ以外は何もしない。
夕方、帰ってきた夫が玄関で立ち止まりました。
「……なんだこれ。すごいことになってるけど」
床は服とおもちゃで埋まり、流しには朝からの食器。洗濯カゴは山盛りです。私はソファから振り返って、にっこり答えました。
「見てたよ。4人とも、ずっと。誰もケガしてないでしょ」
夫の顔から、少しずつ表情が消えていきました。
「いや、それは…でも、これは」
「これは?頼まれてないよね」
夫は口を開けたまま固まり、しばらく何も言えずにいました。それから、ゆっくり床の服を拾い始めたのです。
上の子が不思議そうに聞きました。
「ママ、今日ずっと座ってたね」
「うん。パパと同じことしてたの」
夫の手が止まりました。それきり、言い返してはきませんでした。
それから私が出かける日は、帰るとリビングが片付いているようになりました。この前なんて、洗濯物までたたんであったのです。
「これ、地味にきついな」
そうこぼす夫に、私は台所から答えました。
「でしょ。私、それ毎日やってるよ」
夫は小さくうなずいて、それ以上は何も言いませんでした。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














