「ここの電車で会うと、思ってたんだ」仕事の相談に乗った同僚。後日、同僚の行動に思わず絶句
いつも把握されていた
その同僚と親しくなったのは、七、八年前のことでした。
きっかけは、ちょっとした仕事の相談だったと思います。
親しくなるにつれ、彼女は私の動きをよく知るようになりました。
私が席を立った時間、昼食に出た店、退勤の時刻。指摘されるたびに、見られているのだと気づかされます。
連絡もよく来ました。返事が遅れると、続けて何通も届きます。ただ、そのころはまだ、面倒だなと思う程度でした。
はじめて言い当てられたときは、たまたまだと思いました。
二度、三度と重なって、ようやく違和感に変わります。私が話した覚えのないことを、彼女は当たり前のように知っているのです。
誰にも話していない予定
ある休みの日、出先の駅で彼女とばったり会いました。その駅は、家からも職場からも離れた街です。休みの日に、ふと足を伸ばしただけの場所でした。改札を出たところで、向こうから声をかけてきます。
「ここの電車で会うと、思ってたんだ」
私はその日、どこへ行くとも、何時に出るとも、誰にも話していませんでした。家族にすら伝えていません。
頭の中で、話した相手を一人ずつ数えました。何度数えても、答えは同じです。
私はその予定を、口に出していないのです。
もしかしたら、以前どこかで漏らしていたのかもしれない。そう考えて記憶をたどっても、やはり心当たりはありません。彼女に予定を伝えた場面が、どうしても思い出せないのです。
言葉が出なかった
どうして知っているのか。喉まで出かかった問いは、声になりませんでした。私はただ、思わず黙り込んでしまいます。
何か言い返せば、話がもっと長くなる気がしました。
それ以上に、この人はどこまで知っているのだろうという思いが、口を重くします。
私はうまく笑うことすらできませんでした。
彼女は気にする様子もなく、いつもの調子で話し続けています。
その笑顔が普段どおりであることが、かえって落ち着きませんでした。
それから私は、仕事以外の連絡に返事をするのをやめました。しばらくして異動が決まり、顔を合わせる機会も自然と減っていきます。
連絡が途絶えて、もう何年も経ちました。あの日、話してもいない予定をどうして言い当てられたのか。その答えだけは、今も宙に浮いたままです。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














