「男の人が払うのが普通でしょう」毎回奢っていた彼。だが、彼女との価値観の差に別れを考えた
会計になると、いつも私が伝票を持っていた
付き合っていた彼女とは、月に二、三回ほど外で食事をしていました。
会計になると、伝票を持つのはいつも私でした。最初のころは、それほど気にしていませんでした。
「今日、お願いしてもいい?」
彼女にそう言われれば、「いいよ」と答えて私が払います。
次は彼女が出してくれるかもしれない。あるいは、いつかまとめて何か返してくれるのかもしれない。そんなふうに考えていました。
ところが、それが何度も続きました。
半年ほどの間に、一緒に外食したのは15回以上。振り返ってみると、会計をしたのはすべて私でした。
金額そのものよりも気になったのは、彼女が一度も「次は私が払うね」と言わなかったことです。
ある日の食事のあと、店を出て少し歩いたところで、私は聞いてみることにしました。
「ずっと俺が払ってるけど、こういうのってどう思ってる?」
責めたいわけではありませんでした。ただ、彼女がどう考えているのか知りたかったのです。
彼女は少し考えるような顔をしてから、意外そうに答えました。
「男の人が払うのが普通でしょう、私はそう思ってた」
さらに、「そのほうが大事にされてる感じもするし」と続けました。
その言葉を聞いて、ようやく分かりました。
私が「今は自分が払っているだけ」と思っていた半年間を、彼女は最初から「男性が払うもの」と受け取っていたのです。
どちらが正しいかではなく、考え方が違っていた
「そうだったんだ」
その場では、それ以上何も言いませんでした。
彼女が私をだまそうとしていたわけではないのでしょう。彼女にとっては、それが自然な付き合い方だったのだと思います。
ただ、私は違いました。
必ず半分ずつにしたいわけではありません。自分が多く払うことにも抵抗はありません。
それでも、「男性だから払って当然」と最初から決められている関係を、この先も続けたいとは思えませんでした。
その日を境に、それまで気にならなかった小さな違いまで目につくようになりました。
何度か会ったあと、私は別れを切り出しました。
会計だけが理由ではありません。ただ、半年間ずれていた考え方を知ったことで、この先も同じような違いが出てくるのではないかと思ったのです。
彼女は少し驚いていましたが、最後は「わかった」と短く答えました。
今でも、どちらが正しかったのかを決めるつもりはありません。
ただ、お金の使い方や「当たり前」だと思っていることは、付き合いが長くなるほど無視できなくなるのだと思います。
あのとき聞かなければ、私はずっと「そのうち変わるだろう」と思いながら払い続けていたかもしれません。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














