「ごめん、やっぱり元彼と付き合いたい」職場恋愛していた彼女。復縁を許した彼女の信じられない行動とは
短すぎた交際
バイト先で知り合った彼女と付き合い始めて、まだ日も浅い頃だった。彼女が思いつめた顔で俺に向き合った。
「ごめん、やっぱり元彼と付き合いたい」
「……戻りたい、ってこと?」
「うん。忘れられなくて」
呆気にとられたが、しがみつくのも違う気がした。
最初から、俺は順番待ちの二番目だったのかもしれない。
「そっか。なら、しょうがないな」
「怒らないの?」
「怒っても、君の気持ちは変わらないだろ」
俺は無理に笑って、その場を収めた。多少は寂しかったが、心がここにない相手を引き止めても意味はない。
きっぱり気持ちを切り替えるつもりだった。同じ職場だし、せめて穏便にいこうと思っていた。
繰り返された同伴
ところが、話はそこで終わらなかった。元彼と復縁した彼女は、その相手を何度もバイト先に連れてくるようになったのだ。
それも、俺が働いている日を狙ったように。
店内で仲睦まじく振る舞う二人を、嫌でも視界に入れることになる。
彼女はわざと俺に聞こえる声で、隣の彼に話しかけていた。
「ねえ、ここのパフェ頼もうよ」
「いいね、二人で食べよ」
そんなやり取りを、注文を取りながら受け止めるしかない。
「また来てるな、あの二人」
「みたいですね」
同僚たちも、すっかり状況を把握していた。
店長までが、俺に気を遣うほどだった。
「無理しなくていいぞ」
「平気です。仕事しますんで」
俺は努めて表情を変えず、目の前の作業に集中した。
動揺を見せたら、それこそ思うつぼだと思ったから。皿を運び、注文を通し、いつもと同じ仕事をこなす。その繰り返しが、かえって俺を落ち着かせてくれた。
静かな結末
その当てつけのような来店が、半年と経たずにぴたりと止んだ。連れてこられていた元彼を、まったく見なくなったのだ。
「あの人、浮気で別れたって噂ですよ」
後輩がこっそり耳打ちしてきた。彼女があんなに固執して選び直した相手は、あっさり彼女を裏切ったらしい。
「へえ、そうなんだ」
「あんなに見せつけてたのにね」
「まあ、人のことだから」
口ではそう流したけれど、内心は妙に納得していた。
あれだけ俺の前で幸せをアピールしていた相手に選ばれて、結局その相手に裏切られる。皮肉なものだと思った。
その後の元カノは、誰が見ても分かるほど沈んでいた。以前のはしゃいだ様子は影もなく、伝票を握る手も重そうだった。
見せつけられていた頃の気まずさは、いつのまにか俺の中から消えていた。あれだけ強気だった彼女がうつむき、淡々と見ていた俺だけが、いつも通りに働いている。立場は、もう逆さまになっていた。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、20代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














