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2026.06.12(Fri)

「なんで急に来たんだよ!?」朝イチで彼の部屋を訪ねた私。だが、彼のドアを開けない姿に別れを決意

「なんで急に来たんだよ!?」朝イチで彼の部屋を訪ねた私。だが、彼のドアを開けない姿に別れを決意

順調なはずの二人

年下の彼とは三年付き合い、お互いに結婚を意識していた。

彼が私の実家の近くへ引っ越してきたこともあって、親も周囲も順調だと信じていた。

けれど、その朝の胸騒ぎだけは、どうにも説明がつかなかった。

目が覚めるなり、彼の家へ行かなければ、という思いに突き動かされたのだ。

朝に弱い彼を起こすついで。

そう思うことにして、まだ人通りのない時間に家を出た。

合鍵を忘れたので、インターホンを鳴らす。

何度押しても返事がない。やっと出てきた彼は、ドアをほんの数センチしか開けなかった。

開かないドア

「なんで急に来たんだよ!?」

第一声がそれだった。

歓迎するでもなく、彼は隙間からこちらをうかがっている。

「起こしに来たんだよ。今日、寝坊しそうかなって」

「いや、大丈夫。今日は、ちょっと入らないで」

彼はドアを背中で押さえるようにして、頑として中へ通そうとしない。

その間も、視線がしきりに部屋の奥へ向かう。

開いたドアの隙間から、私のものではない甘い香りが流れてきた。

玄関の端には、見たことのない女物の靴が、きちんと揃えて置かれている。

朝が弱いはずの彼が、こんな時間に起きていた理由。

歓迎されない理由。閉じたままのドア。すべてを察するのに、時間はかからなかった。

気配で、終わった

「奥に、人がいるんだね」

私が低い声で言うと、彼の表情がはっきりとこわばった。

「ち、違う、これは、友達が」

「友達なら、隠れる必要ないよね」

言い返した彼は、二の句が継げずに固まった。

視線は床に落ち、額にはうっすら汗がにじんでいる。部屋の奥で、誰かが身を縮める気配だけが伝わってきた。

もう、何を聞いても無駄だ。

彼が必死に組み立てようとした言い訳は、最後まで形にならなかった。

「奥の人にも、伝えといて。私はもう来ないから」

「待ってくれ、誤解なんだ」

「誤解なら、堂々と中を見せられるはずだよね」

彼は言葉に詰まり、ドアノブを握る手だけが震えていた。

返す言葉を失った横顔は、出会った頃の優しい彼とは、もう別人のようだった。

「説明はいいよ。これで、はっきりした」

私はそれだけ告げて、ドアから手を離した。彼が名前を呼んだ気もするけれど、足は止まらなかった。

道の角で一度だけ振り返ると、部屋から出てきた女性が、彼の背中をそっと押して中へ戻そうとしていた。

二人は、もうこちらを見ていなかった。

「おはようございます」

通りすがりの近所の人が、いつものように挨拶してくる。私も笑顔で返した。朝の光がやけにまぶしくて、自然と背筋が伸びた。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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