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2026.09.11(Fri)

「この子、待つのが苦手で」と先に滑らせた母親。だが、小学生の一言で状況が一変

「この子、待つのが苦手で」と先に滑らせた母親。だが、小学生の一言で状況が一変

5人の列には並ばず、階段へ向かった

去年の夏、日が傾きはじめたころ、私は息子と近所の大きな公園へ出かけました。

滑り台の前には子どもが並んでいて、私たちも最後尾につきました。

係の人がいる公園ではありませんが、子どもたちは自然に順番を守って遊んでいました。

そこへ、4歳くらいの子を連れた母親がやってきました。

母親は列を見て少しためらったあと、「この子、待つのが苦手で…一回だけ先に行かせてもらってもいいですか」と周囲に声をかけました。

ただ、誰かが返事をするより先に、子どもは滑り台の階段へ走っていってしまいました。

近くにいた小学生くらいの男の子が、その背中に声をかけました。

「ここ、みんな並んでるよ」

けれど4歳の子はそのまま上まで行き、滑り降りてきました。

母親は困ったように笑いながら、「ごめんなさい。一回だけだから」と言っていました。

ところが滑り終えた子は、そのままもう一度階段へ向かおうとしました。

列にいた子どもたちも、今度はどうすればいいのか分からない様子で足を止めています。

3度目の一言で、最後尾へ向かった

さっきの男の子が、もう一度声をかけました。

「順番だよ。後ろに並ぼう」

4歳の子は少し立ち止まりましたが、それでも階段のほうを見ています。

母親もベンチから立ち上がり、「ほら、一回って言ったでしょう」と呼びましたが、子どもはなかなか戻ろうとしません。

すると男の子は怒るでもなく、列のいちばん後ろを指さしました。

「あそこが最後だよ。そこに並んだら、また滑れるよ」

それが3度目の声かけでした。

4歳の子は男の子が指した先を見て、ようやく階段から離れました。

そして私たち親子の後ろまで歩いてくると、少し照れたような顔で立ちました。

母親もすぐに追いついてきました。

「すみません。待つのが苦手だからって、先に行かせちゃだめですよね」

私は「今、ちゃんと並べていますよ」とだけ返しました。

母親は小学生の男の子にも「教えてくれてありがとう」と頭を下げ、そのあとは子どものそばで一緒に順番を待っていました。

列がまた少しずつ進み始め、やがて4歳の子の番が来ました。

滑り終えた子は、今度は迷わず列の最後へ走ってきました。

「もういっかい!」

母親が「じゃあ、また後ろからね」と言うと、子どもは素直にうなずきました。

大人が強く注意するよりも、同じ遊具で遊んでいた子の「順番だよ」という言葉のほうが、すっと届くこともあるのだと感じた出来事でした。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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