「子どものためでしょ。仕事、休めるでしょう?」保護者会で2度迫られた私。だが、コーチが示したクラブの決まりで空気が一変
保護者会で広げたシフト表
息子が所属するクラブの保護者会で、次の会議の日程を決めることになりました。
集まった保護者は10人ほど。
私はパート先のシフト表を持参し、参加できる日と難しい日を確認していました。
家庭や仕事の事情はそれぞれ違います。
全員の希望を聞きながら、なるべく多くの人が参加できる日を探していました。
「この週の後半なら、仕事が終わってから参加できます」
私がそう伝えると、別の保護者からも声が上がりました。
「うちは上の子の送り迎えがあるから、夕方はちょっと難しいかな」
ところが、まとめ役のママが私のシフト表をのぞき込み、ある日を指さしました。
「ここ、休めないんですか?」
「すみません。その日は代わりに入れる人がいなくて、どうしても休めないんです」
すると、そのママは少し不満そうな顔をしました。
「でも、子どものためでしょ。仕事、休めるでしょう?」
私は返事に困りました。確かにクラブの活動も大切ですが、急に仕事を休めば売り場の人手が足りなくなってしまいます。
「私もできれば参加したいんです。でも、その日だけは難しくて…」
そう説明しても、ママは引き下がりません。
「子どものためでしょ。仕事、休めるでしょう?」
同じことを2度言われ、胸が苦しくなりました。
周りの保護者も黙ってしまい、私はそれ以上何も言えず、開いていたシフト表をそっと閉じました。
コーチが示したクラブの決まり
ちょうどそのとき、練習を終えたコーチが部屋に入ってきました。
コーチは私たちの様子に目を向けると、会議の日程調整について、落ち着いた声で説明を始めました。
「会議は、来られる保護者だけで進めて大丈夫ですよ」
そして、日程の決め方についても話してくれました。
「多数決で決めましょう。欠席する方には、あとから記録を回すことになっていますから」
コーチはクラブの決まりを確認するように、同じ内容を何度も説明しました。
そのあと、会議の進め方が書かれた紙を全員に配りました。
そこには、参加できる保護者で会議を進め、欠席者には記録を届けることが明記されていました。
隣の席の保護者も、その部分をじっと読んでいます。
「あれ、そうでしたっけ…」
まとめ役のママは小さくつぶやき、紙に目を落としました。
それ以上、私に仕事を休むよう求めることはありませんでした。
「じゃあ、日程を決めましょうか。手を挙げてください」
コーチの声で多数決が始まり、次の会議の日が決まりました。
選ばれたのは、私も仕事のあとに参加できる日でした。
その夜、別のママから電話がかかってきたので、昼間の出来事を話しました。
「仕事を休めるでしょって、2回も言われちゃって…」
「えっ、それ、うちも前に言われたことあるよ。今日は決まりを確認できてよかったね」
その言葉を聞いて、ようやく気持ちが少し軽くなりました。
次の集まりの日も、欠席したママに渡すための記録が、空いた席に置かれていました。
近くにいた保護者がその紙を手に取り、「これ、今日のうちに渡しておきます」と袋にしまいました。
仕事や家庭の事情で、どうしても参加できない日はあります。それでも無理なく協力できるように、クラブにはきちんと決まりがあったのです。
あの日、コーチがその決まりを確認してくれたことが、私には何よりありがたく感じられました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














