「いらなくなったから置いただけなんですけど」ドラッグストアで商品を放置する客。だが、近くにいた店員が声をかけた瞬間
手に取った商品を、適当な棚に置いていく女性客
お昼どき、私はドラッグストアで洗剤を選んでいました。
そのとき、同じ通路にいた女性客の行動が気になりました。
女性客は商品を手に取って眺めては、元の場所に戻さず、近くの棚に置いていくのです。
洗剤の棚にはお菓子の袋が差し込まれ、シャンプーのボトルの前には歯磨き粉の箱が置かれました。
最初はうっかり間違えたのかと思いました。
ところが女性客は、そのあとも同じことを繰り返しています。
商品を戻す場所が分からない様子でもありません。
ただ、手に持っているものがいらなくなると、その場に置いているように見えました。
すぐ近くでは、若い女性店員が品出しをしていました。
私は洗剤を選びながら、思わず女性客のほうを何度も見てしまいました。
女性客は周りを気にする様子もなく、棚の前を行ったり来たりしています。
元の場所に戻すだけなのに、どうしてわざわざ違う棚に置くのだろう。
そう思っていると、女性客がまた手にしていた商品を別の棚に置こうとしました。
そのとき、近くで品出しをしていた店員が声をかけたのです。
「すみません。そちら、もうお買いになりませんか?」
女性客は振り向きました。
「あ、はい。いらないです」
すると店員は、穏やかな声で答えました。
「でしたら、こちらでお預かりしますね」
店員のお願いに、女性客が返した言葉
女性客は少し面倒くさそうな顔をしました。
「ここに置いちゃダメなんですか?」
店員は表情を変えずに説明しました。
「別の売り場の商品ですので。お戻しになる場所が分からなければ、私たちに渡していただければ大丈夫ですよ」
ところが女性客は、納得していない様子です。
「いらなくなったから置いただけなんですけど」
店員は少し間を置いてから、もう一度答えました。
「はい。ですので、こちらでお預かりします」
そして、女性客が置こうとしていた商品を受け取りました。
さらに店員は、近くの棚に置かれていたお菓子の袋と歯磨き粉の箱にも目を向けました。
「こちらの商品も、もうよろしいですか?」
女性客は一瞬黙り、店員が示した商品を見ました。
「……はい、いらないです」
「かしこまりました。こちらもお預かりしますね」
店員はそれ以上何も言わず、商品を回収しました。
女性客は何か言いたそうな顔をしていましたが、結局そのまま出口へ向かい、何も買わずに店を出ていきました。
女性客がいなくなったあと、店員は預かった商品を元の売り場へ戻していました。
ふと目が合ったので、私は小さく会釈しました。店員も軽く笑って、会釈を返してくれました。
いらなくなった商品を、その辺の棚に置いてしまえば、片づけるのは店員です。
女性客は深く考えていなかったのかもしれません。それでも、何度も繰り返す姿には驚きました。
最後まで声を荒らげず、必要なことだけを伝えた店員の対応が印象に残っています。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














