「早くしろよ」とレジ待ちの私のカートに何度もぶつける男性。会計後に私が告げると、一歩下がった男性の姿
レジ待ちの列で何度もぶつかるカート
レジ待ちの列で、後ろの男性のカートが私のカートに当たりました
日曜の夕方、近所のスーパーのレジ前で、私は順番を待っていました。
カートには、家族の一週間分の食材がいっぱいです。
私は持ち手を握っていましたが、前のお客さんの会計が終わらず、列は進みません。
すると、後ろに並んだ年配の男性のカートが、私のカートにガタンと当たりました。
たまたまだろうと思いましたが、少し間をおいて二度、三度と続きます。謝る声はありません。
ぶつかるたびに私のカートが前へ揺れ、持ち手を握る手に力が入ります。
背中のほうから、低い声が聞こえました。
「早くしろよ。」
私は言い返せず、口を結んだまま順番を待っていました
前のお客さんはまだ財布から小銭を出している最中で、列は進みません。
ぶつかった衝撃で、カートの中の食材が揺れるのも気になります。
私にはどうしようもないのに、男性はまたカートをぶつけてきます。
「まだ終わらないのか。」
私にもはっきり聞こえる声でした。
やめてほしいと言いたい気持ちはあるのに、言葉が喉の奥で止まってしまいます。
「こっちは急いでるんだよ。」
言い返せば、レジ前で見知らぬ人と言い争いになってしまうかもしれません。
それが怖くて、私は持ち手を握りしめて、前を向いて待つしかありませんでした。
順番が回ってきたレジ前
男性は店員さんにだけ、急に笑顔で優しく話しかけました
ようやく私の番になり、店員さんが商品を読み取ってくれているときでした。
後ろの男性が店員さんのほうを向き、急に目を細めて笑ったのです。
さっきまでの低い声とは違う、やわらかな声でした。
「毎日たいへんだねえ。」
店員さんは少し驚いた様子で、丁寧に会釈を返しました。
私には乱暴に急かしていたのに、店員さんには愛想よく話しかけています。
その態度の違いを目の当たりにして、私はもう黙っているのはやめようと決めました。
男性は自分のカートを引いて、一歩下がりました
支払いを済ませて財布をしまうと、私はカートの持ち手を握ったまま、後ろの男性のほうに向き直りました。
声は少し震えましたが、はっきりと言いました。
「カートを当てないでください。」
「迷惑です。」
男性は一瞬目を見開き、眉を寄せて、カートの持ち手を握る自分の手に目を落としました。何も言い返さず、自分のカートをぐいと引いて、一歩下がります。
その後、男性のカートが私のカートに触れることはありませんでした。
私は買った物を袋に詰めながら、肩の力が抜けているのに気づきました。帰り道は、少し気持ちが軽くなっていました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














