「彼女浮気してるよ。相手はお前の知り合いだよ」友人が告げた一報。彼女の出産後、DNA鑑定にかけた結果
居酒屋で友人が切り出した一言
仕事帰り、地元の友人と二人で居酒屋のカウンターに並んでいた。
社会人2年目の23歳、19歳のときから付き合ってきた彼女と同棲を始めて、ちょうど数ヶ月が経ったころのことだ。
少し前に「妊娠したよ」と告げられ、その夜のうちに親や先輩、学生時代の仲間まで片っ端に報告したばかり。
祝福のメッセージを画面で読み返しながら、生ビールを傾けていた。
友人がジョッキを置き、ふっと視線を下げた。
「彼女浮気してるよ。相手はお前の知り合いだよ」
意味が、すぐにのみ込めなかった。
続けて口にされた名前は、中学からの友人だった男のものだった。
三人で飲んだこともある男だ。
胸の真ん中が、ことんと音を立てて落ちていく感覚があった。
「ずっと迷ってたけど、子どものことを聞いて、さすがに黙ってられなくなった」
地元の集まりで二人が抜け出していくのを何度か目撃した者がいて、場所も日時も裏が取れているという。
冷えていく頭の隅で、自分が次に何をすべきかを淡々と並べ始めている自分がいた。
出産まで黙ったまま整えた段取り
家に帰っても、彼女には何も問い詰めなかった。
表情を崩せば、こちらの手の内がすべて流れ落ちる気がした。お腹の中の子の父親が誰なのかも分からないまま、ここで激情に任せて怒鳴り散らしてしまうわけにはいかない。
翌週、仕事の合間を縫って弁護士事務所のドアを叩いた。
出産後にDNA鑑定をかける手順、慰謝料請求の組み立て方、相手への通知の出し方。一つずつメモに落とし、心の中で順番に並べ直す。
(産まれてから、全部はっきりさせよう)
家では今まで通り、優しい予備の夫の顔を続けた。
妊婦健診の付き添いも、両親への報告のやり直しも、表情を切り替えてこなしていく。
彼女が体調を崩すたびに、なるべく自然に背中をさすった。
出産の日、生まれたばかりの赤ん坊を抱いた彼女の隣で、私は鑑定用の検体を静かに確保していた。
数週間後に届いた紙に書かれた結論は、あらかじめ覚悟していた通り。
私の子ではない。
弁護士から二人に通知が飛ぶと、彼女と中学からの男はあっけなく折れた。
提示された慰謝料は、二人合わせてこれからの生活を組み直すには十分な額だ。
涙ながらに謝る彼女の声を、私はどこか遠くで聞いていた。怒鳴ることも、責めることもしなかった。長く泳がせ続けた数か月の答えが、ようやく目の前に整然と置かれただけだった。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、20代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














