「浮気とか絶対許さない!」マッチングアプリで出会った彼の口癖。だが、彼がアプリを消してないワケ
証拠を積み上げた日々
真剣交際に入って二ヶ月が経ったころ、共通の知人から連絡が届いた。
「あの人、まだアプリで動いてるよ。ここ最近もプロフィール更新してたし、メッセージも送ってたみたい」
感情が先走りそうになるのを抑えて、まず何をすべきか考えた。
怒りをぶつけるより、先に動くべきことがある。アプリのスクリーンショット、活動ログ、彼がこれまで口にしてきた言葉との食い違いを、一件ずつ丁寧に整理していった。記録を残すほど、輪郭がはっきりしていった。
「浮気とか絶対許さない!」
彼の口癖だった。食事の席でも、メッセージの中でも、ことあるごとに繰り返してきた言葉。
その言葉が今は、証拠の一行として記録されている。数日かけて材料を揃えた。感情的になるより、事実で動く方が確かだと判断した。
静かな方法で決着をつけた
彼がその週末に婚活イベントへ参加することを知ったのは、アプリの表示で偶然確認したときだった。
最初は、参加者として偶然を装って顔を出すことを考えた。感情のままぶつかれば、場が乱れるだけで何も変わらない気がした。
前日に気持ちが変わった。
感情的な場をつくるよりも、もっと静かな方法がある。運営に連絡を入れ、事実と証拠を丁寧に伝えた。
先方はすぐに対応してくれると言った。
当日、会場に入ると彼はすでに席にいた。隣の参加者と笑顔で話している。こちらには気づいていない。
まったくいつも通りの顔だった。あの口癖が今にも聞こえてきそうなくらい、表情に変わりはなかった。
司会者がマイクを手にして、挨拶を始めた。
「現在真剣交際中の方はご遠慮ください」
その言葉が会場に響いたとき、彼はまったく動じなかった。
表情も、姿勢も、何も変わらなかった。平然と座ったまま、その言葉を軽々やり過ごそうとしていた。
次の瞬間、スタッフが彼のそばへ静かに近づいた。
小声で何かを告げると、彼はゆっくりと立ち上がり、出口へ向かった。周囲はほぼ気づいていなかった。
数日後、アカウントが消えているのを確認した。
悲しくなかった、とは言えない。
それでも、感情のままに動かなかったことで、後悔が何もない。誰かを深く傷つける前に終わらせられた。大事なのは、そこだけだった。後味は、思っていたよりずっと穏やかだった。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














