「もう嫌い、あっち行って!」我が子に暴言を吐いた子供を叱らないママ。周囲の視線が集まり気まずくなった瞬間
突然の金切り声
その日、私は娘を連れて、保育園で仲よくしている親子と遊び場に来ていました。休憩スペースで、子どもたちを遊ばせていたのです。
はじめは楽しそうだった二人が、ささいなことで、だんだん言い合いになっていきました。
おもちゃの取り合いだったのかもしれません。
止めに入ろうとした矢先、相手の女の子が、金切り声で叫びました。
「もう嫌い、あっち行って!」
強い言葉に、娘は顔をゆがめて泣き出しました。
「もう、あの子と遊ばない」
まだ言葉もつたない娘には、どうしてそこまで言われたのか、分からなかったはずです。
私はとっさに娘を抱き寄せ、少し気分を変えさせようと、売店へ向かいました。
周りの視線が集まって
おやつを買って席に戻ると、相手のお母さんは、うちの娘ではなく、自分の子をなだめていました。
私は娘を前に立たせ、静かに頼みました。
「泣いているので、うちの子に声をかけてもらえますか」
ところが返ってきたのは、思いもよらない言葉でした。
「でも、この子、これでも前よりは、ごめんねが言えるようになってきたのよ」
泣かされたのは、こちらの娘です。
それなのに、謝罪の一言もありません。
あるのは、我が子への言い訳めいた擁護ばかりでした。
「子どものことだから、放っておけばいいのよ」
そう言って、お母さんはこちらから顔をそむけました。
私が言葉に詰まっていると、隣のベンチにいたお母さんが、見かねたように声をかけました。
「よその子が泣いてるのよ?」
その一言で、周りにいた親たちの視線が、すっと相手のお母さんに集まりました。
にぎやかだった空気が、一瞬で静まり返ったのです。
相手のお母さんは、目に見えてうろたえ始めました。「うちの子だって」と言いかけて、けれど周囲の視線に気づき、その先を飲み込みます。反論の言葉は、もう出てきませんでした。
最後は、逃げるように子どもの手を引き、そそくさとその場を立ち去っていきました。追いかける人は、誰もいません。声をかけてくれたお母さんが、私に小さくうなずいてくれます。その目配せが、なんとも心強く感じられました。
私は泣きやんだ娘に、しゃがんで目を合わせました。
「あなたは悪くないよ。ちゃんと見てたからね」
「うん。ママ、ありがとう」
そう言って、娘はようやく、いつもの笑顔を見せてくれました。
あの日以来、その親子とは、園の外で会うことはなくなりました。園の中では、子どもたちは何ごともなく過ごしています。
合わない相手とは、無理に距離を縮めない。そう割り切れたことで、かえって気持ちは晴れやかになりました。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














