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2026.08.17(Mon)

「食べている途中なのに」隣でざるそばを食べた乗客。だが、隣に座っていた私が思わず微笑んだワケ

「食べている途中なのに」隣でざるそばを食べた乗客。だが、隣に座っていた私が思わず微笑んだワケ

降りる駅が近づいてきた

新幹線に乗るとき、私はできれば窓側の席を選びます。

景色を眺めながら過ごせますし、通路を歩く人も気になりません。

その日も窓側の指定席に座り、バッグを足元に置いてゆっくり過ごしていました。

途中の駅から、隣の通路側の席に男性が乗ってきました。

男性は小さく会釈をしてから座り、しばらくすると売店の袋を開けました。

中から出てきたのは、ざるそばでした。

ふたを開けてつゆを入れ、静かに食べ始めます。

車内で食事をすること自体は珍しいことではありません。男性も周囲に迷惑をかけるような食べ方をしていたわけではありませんでした。

ただ、私には一つ気になることがありました。

もうすぐ、自分が降りる駅に着くのです。

「食べている途中なのに」と迷ってしまった

窓側の席から通路へ出るには、当然ながら隣の男性に一度立ってもらう必要があります。

ところが男性は、ちょうどそばを食べ始めたばかりでした。

テーブルにはそばとつゆが置かれ、箸も手にしています。

「すみません、次で降ります」

そう言えば済むことなのは分かっています。

それでも、わざわざ食事を中断させるのが申し訳なく感じてしまいました。

まだ少し時間があるから、もう少し待とう。

そう思っているうちに、車内アナウンスが流れました。

次が、私の降りる駅です。

私はバッグを膝の上に載せ、いつでも立てるように準備しました。

けれど男性はまだ食事中です。

声をかけようとしてはやめ、また時計代わりに車窓を見ます。

列車が少しずつ速度を落とし始め、さすがに言わなければと思った、そのときでした。

先に気づいてくれた男性

男性が箸を止め、私のほうを見ました。

そして、膝の上に置いたバッグに気づいたようです。

「あ、降りますか?」

「はい、次なんです。すみません、食べている途中なのに」

私がそう答えると、男性はすぐにそばのふたを閉じました。

「大丈夫ですよ。どうぞ」

そう言って席を立ち、通路まで出てくれます。

私が網棚の荷物に手を伸ばすと、

「これですか?」

とバッグまで下ろしてくれました。

「ありがとうございます」

「いえいえ、早めに気づけばよかったですね」

男性はそう言って、少し笑いました。

私は何度も頭を下げながら通路へ出ました。

ホームに降りてから車内を見ると、男性は再び席に座り、途中だったそばを食べ始めていました。

ただ「次で降ります」と言えばよかっただけなのに、私は勝手に気を遣いすぎていたのだと思います。

相手の邪魔をしたくないという気持ちも大切ですが、必要なことまで我慢する必要はありません。

それでも、こちらが言い出す前に気づいてくれた男性の気遣いが、少しうれしく感じられた出来事でした。

※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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