「また、ちょうだい」公園で見知らぬ子に何度も水をせがまれた。だが、近くにいた親の様子に感じた違和感
水筒を開けると、知らない子が近づいてきた
子どもがまだ3歳だったころのことです。よく晴れた日に、近所の公園へ遊びに行きました。
しばらく走り回っていた子どもが「のどかわいた」と言ったので、私はベンチに座り、水筒を取り出しました。
コップに水を注いでいると、見知らぬ小さな子が近づいてきました。
「ちょうだい」
突然のことで手が止まりました。少し離れたベンチには、その子の親らしい人が座っています。こちらを見ていましたが、特に声をかけてくる様子はありません。
どうしたものか迷いましたが、相手もまだ幼い子どもです。我が子に飲ませたあと、別のコップに少しだけ注いで渡しました。
その子は水を飲むと、満足したように遊具のほうへ走っていきました。私はこれで終わったのだと思い、少しほっとしました。
「また、ちょうだい」と戻ってきて
ところが、しばらくするとその子が再びやってきました。
「また、ちょうだい」
水筒にはまだ水が残っていましたが、それはこのあと遊ぶ我が子のために持ってきたものです。
「ごめんね。これはこの子のぶんなんだ」
そう伝えると、その子はいったん遊具へ戻りました。
けれど数分後、またこちらへやってきて、水筒を見ながら「ちょうだい」と言います。
私は困って、もう一度親のほうを見ました。目は合いましたが、やはりこちらへ来る様子はありませんでした。
子どもに悪気がないことは分かっています。それでも、知らない子に何度も水を求められるたびに断るのは、思っていた以上に気を使いました。
我が子もまだ遊びたそうでしたが、このままここにいれば同じことが続きそうです。
遊びを切り上げることにした
結局、私は荷物をまとめることにしました。
「そろそろ帰ろうか」
我が子は少し残念そうでしたが、手をつないで公園を出ました。
帰りながら考えていたのは、あの子のことよりも、近くにいた親のことでした。
小さな子どもなら、目の前で誰かが飲んでいるものを欲しがることもあるでしょう。だからこそ、親から「これはよその人のものだからね」と一声かけてもらえたら、こちらも困らずに済んだのではないかと思います。
「また、ちょうだい」
あの日、公園で何度も聞いたその言葉を思い出すと、今でも少しだけ複雑な気持ちになります。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた50代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














