「普通に通れますよね?」廊下に段ボールを放置する隣人。だが、管理会社の注意で起きた変化
少しずつ増えていく、廊下の荷物
私が住んでいるマンションは、エレベーターを降りると、奥に向かって廊下が続く造りになっています。
私の部屋はそのいちばん奥にあるため、帰宅するには、ほかの住人の部屋の前を通らなければなりません。
ある時期から、エレベーター近くの部屋の前に段ボールが置かれるようになりました。
最初は一箱だけだったので、引っ越しの荷物か何かだろうと思っていました。
ところが、数日たっても片付かず、いつの間にか箱が三つに増えていました。
さらに傘立てや靴まで置かれるようになり、廊下が少しずつ狭くなっていったのです。
人が通れないほどではありませんが、買い物袋を両手に持っていると、荷物をよけるために体を横に向けなければなりません。
ある日、ちょうど玄関から出てきた住人の男性に、思い切って声をかけました。
「すみません。ここ、ちょっと通りにくくて。荷物を片付けてもらえませんか?」
男性は廊下の段ボールをちらりと見ました。
「ああ、これね。あとで片付けますよ」
「前から置いてあるみたいなので、できれば早めにお願いしたいんですが……」
すると男性は、少し不機嫌そうな顔になりました。
「少し置いてるだけでしょ。普通に通れますよね?」
「通れますけど、荷物があると狭いので…」
「分かりましたよ。時間があるときにやりますから」
それ以上は言いづらく、私は「お願いします」とだけ伝えて、その場を離れました。
しかし、一週間たっても荷物はそのままでした。
管理会社に相談したものの……
直接お願いしても変わらなかったため、私は管理会社にメールを送りました。
廊下の荷物が増えていること、通行の邪魔になっていることを説明し、状況が分かる写真も添えました。
翌日、担当者から返信がありました。
共用廊下には原則として私物を置かない決まりになっているため、まずは注意喚起を行うとのことでした。
数日後、エレベーター横の掲示板に「共用廊下に私物を置かないでください」というお知らせが貼られました。
これで片付けてもらえるかもしれない。
そう期待していましたが、段ボールは相変わらず置かれたままです。
それどころか、ある日には箱の上に別の荷物まで載っていました。
私は再び管理会社に連絡しました。
「掲示板のお知らせは見たんですが、まだ荷物が残っているんです」
担当者は申し訳なさそうに答えました。
「ご不便をおかけしてすみません。掲示だけでは改善されていないようですので、該当のお部屋に個別でお願いしてみます」
「それでも片付かなかったら、どうなるんでしょうか?」
「すぐにこちらで処分することはできませんが、状況を確認しながら、必要に応じて管理組合とも相談して対応します」
私はその説明を聞き、すぐに解決する問題ではないのだと分かりました。
それから一週間ほどたったころ、段ボールが三つから一つに減っていました。
ただ、傘立てと靴はまだ残っています。
ある夕方、帰宅すると、ちょうど男性が玄関の前で段ボールを動かしていました。
私に気づいた男性は、少し気まずそうな顔で言いました。
「管理会社から連絡が来たんですよ。廊下に物を置かないでくれって」
「そうだったんですね」
「そんなに邪魔になってるとは思わなかったんですけどね」
「荷物があると、通るときにちょっと困るんです」
「まあ、そう言われたんで片付けますよ」
男性はそれだけ言うと、段ボールを室内へ運び入れました。
その場で謝られたわけでも、すべての荷物が片付いたわけでもありません。
それでも、以前より廊下は通りやすくなっていました。
さらに数日後には傘立ても室内へ移され、玄関前にあった物はほとんどなくなりました。
たまに傘が一本置かれていることはありますが、以前のように段ボールが積み重なることは、今のところありません。
私は今でも、エレベーターを降りると、その部屋の前を少し気にしてしまいます。
ただ、以前のように荷物をよけながら歩く必要はなくなりました。
直接お願いしただけでは変わらなかったことも、管理会社を通して繰り返し伝えてもらうことで、少しずつ改善する場合があるのだと感じた出来事でした。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














