
社会保障改革の波が専業主婦を直撃。第3号被保険者制度の縮小合意により、老後の設計が根底から覆る
日本の社会保障制度が大きな転換期を迎えています。自民党と日本維新の会が社会保障改革を巡る実務者協議を行い、いわゆる主婦年金と呼ばれる第3号被保険者制度を縮小していく方向で一致しました。この制度は、会社員などの配偶者に扶養されている人が、保険料を負担せずに基礎年金を受け取れる仕組みです。しかし、維新が以前から主張してきた制度廃止の動きが加速しており、長年家庭を支えてきた専業主婦層に大きな動揺が広がっています。
もともとこの制度は、1980年代に専業主婦の年金権を保障するために導入されました。当時は専業主婦が一般的であり、夫が外で稼ぎ、妻が家庭を守るという社会構造に基づいた合理的な仕組みでした。しかし、共働き世帯が多数派となった現代では、保険料を支払っている共働き夫婦との不公平感を指摘する声が強まっています。厚労省が過去に作成した検討案では、給付額を2分の1に減額する案や、一定の保険料負担を求める案などが示されており、もし受給額が半減すれば、30年間で1200万円以上の減収になるという試算もあります。
SNS上では、この改革に対して厳しい声が相次いでいます。
『50歳主婦が今から正社員になるのが簡単だと思いますか。変更したいなら30年前に伝えて。そしたらキャリアを大事に生きてました』
『結婚や出産がリスクでしかなくなる。家庭保育で頑張っている世帯が報われないのはおかしい』
一方で、制度の歪みを指摘する冷静な意見も見られます。
『養うなら配偶者分の社会保険料も負担すべき。制度が時代に合わなくなってきたので改正は前向きに議論すべき』
専門家からは、政府が公平性の是正を建前にして、働く女性と専業主婦を対立させているのではないかという懸念も示されています。主婦が担ってきた家事や育児、介護といった無償のケア労働が日本社会を支えてきた側面は否定できません。保育や介護のインフラが不十分なまま、制度の責任を個人に押し付け、弱者から徴収を強めるような改革には、多くの人が疑問を抱いています。
老後の命綱である年金が、なし崩し的に削られていく現状に、私たちはどう向き合うべきでしょうか。
単なる損得勘定ではなく、ライフスタイルの多様性を尊重し、誰もが安心して暮らせる着地点を見出すことが求められています。














