熱中症予防の第一歩は朝食から!手軽にそろえる朝食メニュー
いよいよ猛暑が近づいてきました。小学生以下の子を育てる親としては、子どもの熱中症予防のために気を配る必要があります。今から準備を始めているかもしれません。
メインの対策になるのが、水分や塩分を摂取すること。もちろんその対策は正解ですが、見過ごされがちなことがあります。それは朝食を抜かしてしまうこと。熱中症に詳しい医師によると、朝食欠食は命の危険につながるというのです。
そこで今回は、済生会横浜市東部病院の医師、谷口英喜先生の解説のもと、朝食欠食のリスクや熱中症予防となる朝食アイデアをご紹介。あわせてライターが選んだ朝食におすすめの商品もご紹介します。
朝食欠食が熱中症リスクを高める理由とは?
谷口先生によると、熱中症を起こすと、集中力が低下したり、意識を失ったりする危険があるため、死亡事故につながる恐れもあるといいます。そしてそのリスクは朝食を欠食することで高まるそう。どうしてなのでしょうか。
【プロフィール】

谷口英喜先生
済生会横浜市東部病院 患者支援センター長/栄養部担当部長 医師
麻酔・集中治療、経口補水療法、体液管理、臨床栄養、周術期体液・栄養管理のエキスパート。日本麻酔学会指導医、日本集中治療医学会専門医、日本救急医学会専門医、1991年、福島県立医科大学医学部卒業。学位論文は「経口補水療法を応用した術前体液管理に関する研究」。
2024年5月に『熱中症からいのちを守る』(評言社)が刊行。その他の著書『いのちを守る水分補給~熱中症・脱水症はこうして防ぐ』(評言社)など。
2025年6月20日には『「現代バテ」即効回復マニュアル』発売(評言社)。
2023年から、医療従事者の生涯教育サイト『谷口ゼミ』(https://taniguchi-seminar.com/)を開塾。
2026年4月21日には、新刊「いのちを守る飲水学―からだがよろこぶ水分補給のトリセツー」(評言社)を発売。
谷口先生によると、朝は睡眠中に失われた水分により、すでに軽度の脱水状態になっているといいます。また、寝ている間は食事を何時間も摂っていないことから、エネルギー不足の状態にあります。つまり、朝食を取らないということは、軽度の脱水とエネルギー不足のまま一日をスタートすることになります。そして、暑熱環境下では、汗をかくことによって水と電解質が急速に失われるため、体内バランスが崩れやすくなります。
水分が不足してしまうと、発汗による体温調節がうまく働かず、熱が体内にこもって高体温となって熱中症リスクが高まります。また、血液循環が低下することによって、脳や筋肉へ酸素や糖分の供給が不足してしまい、動作が鈍ったり、集中力が判断力が低下したりして、事故が起きるリスクも上がってしまいます。
朝食を抜かしてしまうと、朝食や午前中に補給すべき水分が不足し、理想的な約400~600ミリリットルの水分摂取量が不足。1日のうちで気温が上昇する時間帯に向けて脱水が進みやすく、結果として午前中の早い段階から深部体温が上昇してしまい、熱中症リスクが高まるそうなのです。朝食抜きは意外にも深刻な影響を及ぼすようですね。
朝食をしっかり摂ろう!摂るべき栄養素一覧
朝には家族そろって朝食をしっかり摂る習慣をつけたいところです。谷口先生によると、朝食ではしっかりとカロリーを取るのはもちろんのこと、次の栄養素をバランスよく取ることが重要だといいます。
・水分:体液バランスの維持
・塩分(ナトリウム):発汗によって失われる電解質を補う
・糖分(炭水化物):エネルギー源としての役割
・ビタミンB群:エネルギー代謝をサポート
・アルギニン:血流改善と疲労回復
・クエン酸:疲労軽減と代謝促進
これをリストにして、キッチンのわかりやすいところに掲示するなどして、いつもチェックしておきたいですね。
簡単・時短おすすめの朝食メニュー3選
具体的にはどんな朝食が良いのでしょうか。理想的な朝食メニューは、ご飯やパンなどの主食に加えて、味噌汁や卵、魚、野菜などをバランスよく組み合わせること。
けれど、現実的には忙しくて、それほど多くのおかずを用意できなかったり、食欲がなかったりすることってありますよね。そんなときには、こんなメニューはいかがでしょうか。
1.冷たい味噌汁:わかめやあさり、しじみ、豆腐などを具材に
夏にはアツアツの味噌汁が喉を通りにくいですよね。そんなときには冷たい味噌汁でも良いのだそう。具だくさんの味噌汁にしてしっかりと栄養補給しましょう。
味噌に含まれる塩分で電解質を補給できるほか、わかめやあさり、しじみなどの魚介類は、心臓や筋肉の働きをサポートするタウリンなどが摂取できます。
冷たい味噌汁にはさっと溶ける液味噌が良さそうです。例えば、マルコメの液味噌は手軽に利用できますよ。

マルコメ「液みそ 料亭の味 大容量」
マルコメの公式サイトでは、この液味噌を使った冷や汁のレシピが紹介されています。きゅうりやナスなどの夏野菜を使えば、さっぱりとした冷や汁が楽しめます。これなら暑さの中でも飲みやすいのではないでしょうか。
2.焼き魚や納豆、卵を添える
谷口先生によると、主食に焼き魚や納豆、卵などを組み合わせることで、タンパク質やビタミンB群も補えて、エネルギー代謝も活発にできるそうです。
でも、焼き魚を用意するのがちょっと億劫というときはありませんか。そんなときには、コンビニでも買える惣菜を取り入れてみても良いのではないでしょうか。

セブンプレミアム「銀鮭の塩焼」
例えば、セブンプレミアムの銀鮭の塩焼きは、レンジで温めるだけですぐに食べられるチルド食品。脂が乗った銀鮭を手軽に食べられるのはありがたいですね。
3.市販のゼリータイプ飲料
谷口先生によると、忙しくて、朝食を摂る時間が取れない、食欲がない場合は、熱中症対策の一環として市販のゼリータイプ飲料などを積極的に取り入れることがおすすめだそうですよ。実は短時間で水分や糖分、塩分を同時に補給できることから、現場では実用的に利用されているといいます。
パッケージに「熱中症対策飲料」という表示がされているものを選ぶのがポイント。これは飲料100mlあたりの食塩相当量が約0.1から0.2gの範囲に収まっていることを意味します。日常的な熱中症対策の飲み物として安心して使えますよ。
また糖分やビタミンB群、アミノ酸などが含まれているものが理想的だそうです。

大正製薬「リポビタンゼリー パフォーマンス」
市販の商品を探してみると、大正製薬のリポビタンゼリーが候補になります。水分と塩分を摂取できる「熱中症対策にもおすすめ」と表示されている商品です。ブドウ糖30g、カフェイン80mg、1日分のビタミンB群やクエン酸が配合されており、朝食の代わりに手軽に栄養をチャージできそうです。

大正製薬「リポビタンキッズゼリー」
そして子ども向けのリポビタンキッズゼリーもあります。熱中症対策にも使えるそうですよ。ミックスフルーツ風味をはじめ、全部で6種類の味があるので、飽きずに楽しめそうです。
いかがでしたでしょうか。熱中症対策の第一歩は朝食を抜かさないことにあります。必要な栄養素をしっかりと把握して、家族みんなが熱中症リスクに陥らないように注意しましょう。














