「毎晩ドンドンうるさい!」と怒鳴る住人。だが、私が突きつけた証拠で勘違いが発覚
身に覚えのない苦情
以前暮らしていたマンションでのことです。
一階にある私の部屋の真上には、中年の女性が住んでいました。私は帰宅が深夜になる仕事で、下の階に音が響かないよう、生活音にはとにかく気を配る毎日でした。
ドアの開け閉めも、夜の入浴の時間も、いつも気を張っていたのです。
休日の昼下がり、インターホンの音で起こされました。玄関に出ると、上階の女性が仁王立ちしています。目つきは鋭く、はじめは何ごとかと身構えました。
「毎晩ドンドンうるさい!」
開口一番、彼女はそう怒鳴りました。
夜中の物音で眠れない、いつも非常識な時間に帰ってくる、と一方的にまくし立てます。
まったく心当たりがありませんでした。それでも、その場は「気をつけます」と頭を下げるしかありませんでした。
(この人、完全に思い込んでいる)
このまま謝り続けても、いつか大きなトラブルになる。そう感じた私は、自分の身の潔白を証明することにしました。
突きつけた一枚の記録
その日から、帰宅時刻を毎日記録し、勤務先のタイムカードの控えも保管しました。深夜まで会社にいた証拠を、一日ずつ積み上げていったのです。
何を言われても慌てないように、事実だけを黙々とそろえました。そして管理会社に間に入ってもらい、女性と話し合う場を設けてもらいました。
女性は「毎晩うるさいのはそっちでしょ」と、その場でも強気を崩しませんでした。私は記録の束を、静かにテーブルへ置きました。
「私、毎日深夜24時帰宅です」
一枚ずつめくって見せると、彼女が「うるさい」と言い張る時間帯に、私はまだ職場にいたという事実が並んでいます。動かぬ証拠を前に、彼女の表情がこわばり、言葉が止まりました。担当者も、記録と彼女の顔を交互に見つめています。
「そんな……じゃあ、誰の音……」
管理会社が改めて調べると、騒音の主は女性の隣室の住人でした。音のする方向を取り違えて、私を犯人だと決めつけていたのです。強気だった女性は、みるみる小さくなり、最後は視線を落として黙り込んでしまいました。
「……疑って、悪かったわね」
ばつが悪そうに、彼女はそう言い残して部屋へ戻っていきました。担当者は「記録があって助かりました」と、私にそっと頭を下げてくれました。それからは、廊下で顔を合わせても、彼女は私と目を合わせられない様子です。
以前のように睨まれることも、怒鳴られることも、もうありません。感情のままに言い返す代わりに、黙って証拠をそろえて正解だったと思います。長く胸につかえていたものが、すっかり取れた出来事でした。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














