tend Editorial Team

2026.07.08(Wed)

母「買い出しに連れて行ってほしい」→友人との食事を早めに切り上げた私に、母が放った信じられない一言

母「買い出しに連れて行ってほしい」→友人との食事を早めに切り上げた私に、母が放った信じられない一言

友人との約束を、早めに切り上げて

その日、私は数ヶ月ぶりに友人とランチをする約束をしていた。

予定の朝、母から頼まれごとをされた。

「夕飯の材料が切れてしもてね。悪いけど、買い出しに連れて行ってほしいんよ」

母は車を持っていない。毎週の買い物は、私が車を出すのが習わしだった。何年も続けてきたことだから、断るという発想すら、もう私の中にはなかった。

今日はランチのあとでいいならと、私は引き受けた。

友人との時間は、名残惜しかった。話し足りないまま、私は「ごめん、母を買い物に連れて行かなきゃ」と席を立ち、車を走らせて家へ急いだ。約束の時間に遅れないよう、道はいつもより混んで見えた。

ところが、玄関を開けると、母はすでに夕飯の支度を始めていた。

「あ、おかえり。買い物、もう行かんでええわ。近くまで歩いて、ちょっとだけ買うてきたんよ」

拍子抜けした。それなら、友人ともっとゆっくりできたのに。

「連絡くれたら良かったのに。私、そのために早く帰ってきたんよ」

すると母は、悪びれもせずに言った。

「そんなん知らんわ」

その一言に、胸の奥がすっと冷えた。

頼んだのは母のほうなのに、振り回された私の一日は、なかったことにされてしまう。

「私にも予定がある」と告げて

これまでの私なら、そこで黙り込んでいた。母に逆らうのが怖くて、言いたいことを飲み込んで。

でも、この日は違った。エプロン姿の母に、私はまっすぐ向き合った。

「お母さん、聞いて。私は今日、友達との約束を切り上げて帰ってきたの」

「そうなん」

「うん。だから、予定が変わるかもしれないときは、先に一本だけ連絡して」

「私にも予定があるの」

「お母さんを大事にしたい気持ちは、ずっと変わらない。でも、私の一日も、同じくらい大事にしたいの」

母は、決まり悪そうに口ごもった。何か言いかけては、飲み込む。しばらくして、ようやく小さくうなずいた。

「……そうやね。悪かった。今度から、ちゃんと連絡するわ」

長いあいだ、当たり前のように差し出してきた私の時間。その線を、初めて自分で引けた瞬間だった。

それから母は、予定が変わるたびに、きちんと電話をくれるようになった。「無理せんでええからね」と、こちらを気遣う言葉まで添えて。

翌週、私はもう一度、友人をランチに誘った。今度は時計を気にせず、心ゆくまで笑って過ごせた。自分の時間を守ることは、母を切り捨てることではない。そう思えた、穏やかな午後だった。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

RANKING

OTHER ARTICLES

NEW 2026.08.26(Wed)

「この子も同じ高校に受かったんだって」いとこの合格祝いで黙っていた僕。だが、親戚がかけてくれた一声
tend Editorial Team

NEW 2026.08.26(Wed)

「そんなに抱っこしていたら、甘えん坊になるよ」義母の小言に謝っていた私。だが、初めて言い返した日、義母が返した一言
tend Editorial Team

NEW 2026.08.26(Wed)

「会計する前に食べちゃったんですか」支払いをするからと未会計の食品を食べた客。だが、後ろに並んでいた人の一言に、客が固ま...
tend Editorial Team

RECOMMEND

2025.09.24(Wed)

ここ…本当に病院!?病院のベッド横に三段ティースタンドが出現!?「入院してたら病院食でヌン活始まったんだが」と投稿主も驚...
tend Editorial Team

2026.05.17(Sun)

日の丸損壊罪をめぐる大論争!自国の象徴を傷つける行為は厳罰に処すべきか表現の自由として守られるべきか
tend Editorial Team

2026.08.10(Mon)

「待たせたんだから、何かサービスしてよ」混雑する店で値引きを求め続けた客。だが、店長が毅然とした態度で対応した結果
tend Editorial Team