「それ、本名じゃないの」初対面なのに執拗に誘ってくるママ友→気味が悪くて距離を取った
連絡先だけは、やけに急いで交換したがった
子育て支援センターで知り合ったママがいました。初対面でしたが話しやすく、子どもを遊ばせながら、いろいろなことを話しました。
年齢も、子どもの月齢も近い。
共通の話題は尽きず、私もつい心をひらいて、あれこれ打ち明けていました。
ただ、ひとつだけ引っかかったことがあります。帰りぎわ、彼女がやけに急いで、連絡先の交換を求めてきたことです。
「連絡先、交換しよう。ね、今のうちに」
その勢いに押されるまま、私は応じてしまいました。まだ名字も、どこに住んでいるのかも、何ひとつ知らないままだったのに。
名前をはぐらかす、正体不明のママ
登録された名前は、名字のない、下の名前だけのものでした。私が何気なく読み上げると、彼女は表情ひとつ変えずに言いました。
「それ、本名じゃないの」
思わず、指先が止まりました。
「じゃあ、なんて呼べばいいの?」
おそるおそる尋ねた私に、返ってきたのはこんな言葉です。
「本名は次のランチで教えるね」
冗談かと思いましたが、彼女は笑っていませんでした。
まるで、次に会う約束を取りつけるための切り札のように、自分の名前を使っているようだったのです。
その日から、メッセージは驚くほど頻繁に届くようになりました。
「いつランチする?」
「来週は空いてる?お茶だけでもどう?」
まだ一度しか会っていないのに、誘いはどんどん押しが強くなっていきます。それでいて、名前を聞いても、住んでいる場所を聞いても、彼女は決して答えようとしませんでした。
こちらのことは、住まいも生活のリズムも、やけに細かく聞いてくるのに。
自分のことだけは、かたくなに明かさない。その一方通行な距離の詰め方が、日を追うごとに不気味に思えてきたのです。
「名前も教えてくれないのに、会うのはちょっと怖くて」
やんわりそう伝えても、はぐらかされるだけ。
相手のことが何ひとつ分からないまま、距離だけをぐいぐい詰められていく。その感覚が、私にはたまらなく気味悪く感じられました。
夜、通知の音が鳴るたびに、肩がびくりと跳ねるようになっていたのです。
「ごめんね、最近ちょっと忙しくて」
私は少しずつ返事の間隔をあけ、静かに距離を取っていきました。誘いがやんだのは、それからしばらく経ってからです。
朝、通知の消えたスマホを見て、ようやく息をつけた気がしました。
あの人が何者だったのか、結局分からずじまい。でも、あのとき深入りしなくて本当によかったと、今は思っています。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














