「5年も付き合って、なんで別れたの?」突然振られた私。だが、親友が明かした事実に絶句
きれいごとで終わった5年
5年という月日を重ねた恋人が、ある晩、声を震わせて別れを告げてきました。
「お前を幸せにできる自信がない。お前には幸せになってほしい」
あまりに芝居がかった言葉に、私はすがるように問い返しました。
「別れたくない。他に好きな人ができたなら、はっきり言って」
「そんなんじゃない」
何度尋ねても、彼はその一言を繰り返すだけ。
結局、私は5年の恋に、自分で幕を引くしかありませんでした。
五回目の記念日も、来年の話も、当たり前のように二人で描いていました。
その未来を、たった一晩の芝居であっさり畳まれたのです。
涙が涸れるまで泣いて、それでも私は、少しずつ日常を取り戻していきました。
にっこり祝福して立ち去った朝
数ヶ月後のある朝、高校時代の友人とカフェで待ち合わせをしました。
彼女は、私が彼と付き合っていた頃、彼の開いたバーベキューに私が誘って連れて行った子です。
席につくなり、彼女は無邪気にこう切り出しました。
「5年も付き合って、なんで別れたの?」
返事に迷う私に、彼女はいたずらっぽく畳みかけます。
「私が今、誰と付き合ってると思う?」
口にした名前は、他でもない私の元恋人のものでした。
あの日の別れの涙が、何のためだったのか、一瞬で腑に落ちました。
彼女はうれしさを隠しもせず、種明かしをするように言いました。
「実はね、あのバーベキューの頃から、いい感じだったんだ」
私と付き合っている裏で、二人はとっくにつながっていたのです。
胸の奥が、すうっと静かになっていくのが分かりました。
あのバーベキューに誘ったのは、ほかでもない私でした。
楽しんでもらおうと張り切って声をかけたその場所が、二人の始まりだったのだと知って、いっそ笑えてきたのです。
それでも、涙は一滴も出ませんでした。私はコーヒーカップを置き、にっこり笑って告げました。
「そっか。お似合いだよ。お幸せにね」
てっきり私が取り乱すと思っていたのでしょう。彼女の得意げな表情が、みるみるこわばっていきました。
「……それだけ?」
「うん。だって、二人がお似合いなのは本当だもの」
絶句する彼女を置いて、私は伝票を手に立ち上がりました。追いかけてくる言葉は、もうありませんでした。
平気で嘘の別れ話を並べられる彼と、平気で友達の恋人を奪える彼女。これ以上ないほど、お似合いの二人でした。
カフェを出ると、朝の光がまぶしいほどでした。長く肩にのしかかっていたものが、きれいに消えていました。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














