「なんで俺が?38度くらいだろ」高熱で寝込む私に全部押し付けた夫。だが、娘のひと言で黙り込んだ瞬間
体温計は38度、それでも台所へ
体温計が38度を示したとき、真っ先に浮かんだのは夕飯と子どものお風呂のことでした。
結婚して数年、夫は周囲に「家事も育児も手伝ってる」と言って回る人です。実際にやるのは、気が向いたときの皿洗いくらいでした。
洗濯物を頼めば、畳みかけたまま途中で放り出します。
「どこにしまうか、わからないし」
子どもが泣いても、動くのはいつも私です。
「泣きやまないよ、ママ来てよ」
ソファでスマホを見たまま、夫は私を呼ぶだけ。名前のついていない家事は、全部私の担当でした。
その日は仕事の疲れが一気に出て、夕方には布団から起き上がれなくなったのです。
食卓で固まった、夫の言い訳
帰宅した夫は、電気のついていない台所を見るなり、不満げな声を出しました。
「飯、まだ何もできてないの?」
「熱が出ちゃって。今日はお願い」
ようやくそれだけ伝えると、夫は食卓の椅子を引いて、こう言い放ちました。
「なんで俺が?38度くらいならいけるだろ」
俺だって仕事で疲れてる。風呂も入れなきゃいけないんだろ。夫の口から出てくるのは、自分の予定の心配ばかりです。
そのとき、食卓で宿題を広げていた小学生の娘が顔を上げました。
「パパって、いつも怒ってるね」
悪気のない、まっすぐな声でした。夫の手からスマホが滑り落ちそうになります。
「べつに、怒ってないだろ」
そう返しかけて、言葉が続きません。娘はじっと夫を見たまま、首をかしげています。夫は耳まで赤くして、椅子の上で小さくなりました。
私は娘を呼んで、布団の隣に座らせました。
「パパも疲れてるんだよ。でも、家族なんだから助け合わないとね」
夫は何も言えないまま立ち上がり、黙って冷蔵庫を開けました。
翌朝、夫が口にした約束
その夜の食卓に並んだのは、形の崩れた卵焼きと、少し焦げたウインナーでした。娘は「パパのごはん、初めて食べた」と嬉しそうに笑っていました。
翌朝、夫が布団のそばに来て、頭を下げたのです。
「昨日は悪かった。俺、家のこと何もしてなかったな」
「今日からできることはやるよ。まずはゴミ出しと、子どもの送り迎えから」
「わかった。任せる」
私は起き上がらず、それだけ返しました。ありがとう、と先に言う気にはなれませんでした。
それから夫は、ゴミ袋を提げて先に家を出るようになりました。娘が「パパ、今日は怒ってない?」と聞くと、決まって気まずそうに目を逸らします。
手伝ってる、というあの言葉は、あの夜から一度も聞いていません。
※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














