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2026.08.25(Tue)

「先輩、ここ座っていいですか」いつも僕の隣にいた後輩。だが、あえて距離をとったワケ

「先輩、ここ座っていいですか」いつも僕の隣にいた後輩。だが、あえて距離をとったワケ

隣の席は、いつも同じ後輩で埋まっていた

大学のサークルに、僕を慕ってくれる後輩がいました。飲み会になると、彼はいつも僕の隣にやってきます。

「先輩、ここ座っていいですか」

頼られるのは嬉しかったですし、最初は特に気にしていませんでした。ただ、何度か集まりに参加するうちに、少し困ることも増えてきました。

僕がほかの人と話していても、彼は隣で会話が終わるのを待っています。別のテーブルが盛り上がっていても、自分からそちらへ行くことはほとんどありません。

僕も「ちょっと向こうへ行ってくる」と言えばいいだけなのですが、せっかく慕ってくれているのに冷たくするようで、なかなか席を立てませんでした。

持ち物についても、こんなことがありました。

「先輩が使ってる財布、僕も買ったんです」

嬉しそうに見せられると嫌な気はしません。ただ、僕以外の人とはあまり話していないように見えることが、少し気になっていました。

輪を広げてみせた日

次の飲み会でも、彼はいつものように僕の隣へ座りました。

その日は向かいに同期がいたので、僕は何気なく話を振ってみました。

「そういえば、その財布どこで買ったんだっけ?」

すると同期も興味を持って、「それ、使いやすい?」と彼に尋ねました。

最初は僕のほうをちらちら見ながら答えていた後輩も、やがて同期と直接話すようになりました。好きな店の話まで広がり、思った以上に会話が続きます。

そこで僕は言いました。

「今度はみんなでランチに行こう、同期も一緒に呼ぶよ」

「いいですね。行きたいです」

彼は少し驚いたあと、嬉しそうに笑いました。

後日、本当に何人かでランチへ行きました。後輩は最初こそ僕の近くにいましたが、同期から話しかけられると、そのまま二人で話し込んでいました。

それから同期も、サークルで彼を見かけると自然に声をかけるようになりました。

次の飲み会では、後輩は僕から少し離れた席で、同じ学年の仲間たちと笑っていました。

途中で僕のところへ来て、「先輩、今日はそっちなんですね」と声をかけます。

「うん。またあとで話そう」

「はい」

それだけ言うと、彼はすぐ元の席へ戻っていきました。

以前ならずっと僕の隣にいたので、その後ろ姿を見て少し安心したのを覚えています。

その後、僕は忙しくなり、サークルへ顔を出す回数が減りました。久しぶりに部室へ行ったときも、彼は仲間と楽しそうに話していました。

帰り際に「また来てくださいね」と笑って手を振られ、僕も「またな」と返しました。

今では連絡を取ることもほとんどありません。それでも気まずさはありません。彼だけでなく、断れずにいた僕も、少しずつちょうどいい距離を見つけられたのだと思っています。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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