「それ、わざわざやる意味ある?」笑って否定された提案。だが、周りのママが次々うなずいた瞬間
集まりで意見を言うのが、少しこわくなっていた
同じ小学校のママ友のグループには、行事のたびに全体を仕切ってくれる人がいました。
手際がよく、誰よりも早く動いてくれるので、みんな頼りにしていました。
ただ、忙しいときほど言い方がきつくなることがありました。
以前、子ども会の連絡で私が日程の都合を伝えたときも、返ってきたのは短い一言でした。
「え、また?」
ほかのママたちからは特に反応がありませんでした。誰かに責められたわけではないのに、その一言だけが妙に残りました。
それから私は、集まりで自分の考えを言う前に、「また何か言われるかもしれない」と迷うようになっていました。
そんな中、行事の準備について集まった日のことです。当日の朝に作業が集中する予定になっていたため、私は前から気になっていたことを思い切って口にしました。
「準備をいくつかに分けて、できるところから先に進めませんか」
すると、そのママが少し笑いながら言いました。
「それ、わざわざやる意味ある?」
一瞬、その場が静かになりました。
私は余計なことを言ったのかもしれないと思い、手元の紙に目を落としました。このまま別の話に移るのだろうと思っていました。
「私はいい案だと思う」と聞こえた
そのとき、少し離れた席にいたママが、ごく普通の調子で言いました。
「順番に準備すればいいし、私はいい案だと思う」
思わず顔を上げると、向かいにいたママもうなずいていました。
「私も先にできるものなら手伝えるよ」
「じゃあ、私はこっちをやります」
誰かが強く反論したわけでもありません。ただ、それまで黙っていた人たちが一人ずつ意見を出し始めました。
話してみると、当日の朝に全部まとめて準備するより、事前にできることを分けたほうが都合のいい人も多かったようです。
紙に書き出した作業の横に担当が決まり、私の提案をもとに準備を進めることになりました。
最初に否定したママは少し意外そうな顔をしていましたが、ほかの人からも意見が出ると、それ以上反対することはありませんでした。
一人の反応が、みんなの意見とは限らなかった
私は決まった内容を紙に書き足しながら、少しだけ肩の力が抜けていくのを感じました。
これまで私は、そのママに否定されると、ほかのみんなも同じように思っているのだと勝手に受け取っていたのかもしれません。
それからも、その人が急に別人のように優しくなったわけではありません。私は必要な連絡だけを丁寧に返し、無理に輪の中心に入ろうとすることもやめました。
ただ、自分の考えまで引っ込める必要はないと思えるようになりました。
行事の当日は、それぞれが事前に担当した準備を持ち寄ったため、朝から慌てることもありませんでした。私は周りの顔色を気にすることなく、子どもたちの様子を見ながら過ごすことができました。
あの日、誰か一人が普通に「いいと思う」と言ってくれたことで、一人の反応がその場の全員の意見とは限らないのだと気づけたのです。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














