「次にバッグを買うなら、どんなのにする予定?」何度も持ち物が重なったママ友。だが、初めて本音を伝えた
新しいものを持つと、数日後には似たものが増えた
保育園で、よく話すお母さんがいました。
子どもの話だけでなく、買い物や休日の過ごし方まで話せる相手で、最初は気が合う人だと思っていました。
ただ、少しずつ気になることが増えていきました。
私が新しいバッグを持っていくと、数日後、その方もよく似た形のものを持ってきました。子どもが習い事を始めたと話せば、「うちも来月から通おうかな」と言います。
休みに出かけた場所まで重なったときは、さすがに偶然なのか分からなくなりました。
「うちも同じところへ行ってきたよ」
悪気があるようには見えません。それでも、何度も続くと落ち着かなくなりました。
それから私は、次に買いたいものや休日の予定をあまり話さなくなりました。聞かれても、
「まだ決めてなくて」
と答えることが増えました。
園の廊下で、思いがけないことを聞かれた
ある日の夕方、お迎えの人が少なくなった廊下で、その方から声をかけられました。
「次にバッグを買うなら、どんなのにする予定?」
また聞かれた、と思い、一瞬返事に迷いました。
すると、その方は少し気まずそうに続けました。
「私、自分で選ぶのが本当に苦手で。お店に行っても、結局何も買わずに帰ってくることが多いんです」
人が使っているものを見ると、使いやすさや大きさを想像しやすいのだと言います。
そこで初めて、これまで似たものが重なっていた理由が少し分かった気がしました。
ただ、私もずっと気になっていたので、何も言わずに終わらせることはできませんでした。
「似たものが続いたから、少し気になってたんです」
そう伝えると、その方は驚いたように私を見ました。
「そうだったんだ。ごめんなさい」
大げさな謝り方ではありませんでした。その言葉を聞いて、私も少しだけ肩の力が抜けました。
一緒に選んでみることにした
そのあと、その方が言いました。
「今度バッグを買うときは、先に二人で見に行きませんか」
同じものを買うためではなく、一緒に見ながら自分で選んでみたいのだそうです。
次の休みに、私たちは近くのお店へ行きました。
その方は棚の前で何度もバッグを手に取り、鏡の前で合わせては戻していました。私は自分が気になっていたものを一つ選びましたが、その方は最後まで迷っています。
そして結局、私とは形も色も違うバッグを選びました。
「こっちのほうが、私には使いやすそう」
そう言った顔は、少しうれしそうでした。
それ以来、私は以前ほど「また同じものになるかも」と身構えなくなりました。
もちろん、話したくない予定まで何でも伝えているわけではありません。それでも、その方がどうして人の選んだものを気にしていたのか分かったことで、必要以上に距離を取ることはなくなりました。
相手の行動だけを見ていると分からないこともあります。あのとき一度話せたことで、私たちの付き合い方は少しだけ楽になりました。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














