「さっきから、7回くらいママって呼んでるよ」話に夢中だったママ友。だが、娘の一言で態度が一変
話に夢中になっていた、いつもの公園
娘がまだ小さかったころ、近所の公園でよく顔を合わせるママ友がいました。子ども同士が遊んでいるあいだ、私たちは遊具のそばで立ち話をすることがよくありました。
その日も話が盛り上がり、気づけばずいぶん長く話していました。
途中で、ママ友のお子さんが何度かそばへ来ました。
「ママ、見て」
ママ友は私との話を続けながら、「うん」「ちょっと待ってね」と返します。けれど、お子さんは少しするとまた戻ってきて、同じように声をかけていました。
私も気になって、一度だけ「呼んでるよ」と伝えました。
「うん、分かってる」
そう答えたので、それ以上は口を出しませんでした。
娘が口にした「7回」という数字
しばらくすると、遊んでいた娘がこちらへやってきました。
そしてママ友を見上げて、ごく普通の調子で言ったのです。
「さっきから、7回くらいママって呼んでるよ」
責めるような言い方ではありません。ただ、気づいたことをそのまま伝えただけでした。
ママ友は一瞬黙り、遊具のそばにいる自分の子を見ました。
「そんなに呼ばれてた?」
娘がうなずくと、ママ友は「ごめん」と言って子どものところへ歩いていきました。
「ごめん、7回も呼ばれてたのに、ちゃんと聞けてなかった。どうしたの?」
お子さんは、砂場で見つけたものを見せたかったようです。手に持っていたものを差し出しながら、一生懸命説明していました。
ママ友は今度は途中で返事をせず、最後まで聞いていました。
話し終わると、お子さんは満足したようにまた遊びに戻っていきました。
私も、言えずにいたことに気づいた
戻ってきたママ友は、少し困ったように笑いました。
「話し始めると夢中になっちゃうね。教えてもらってよかった」
そのあとも立ち話は続きましたが、ママ友はときどき遊んでいる子どものほうを見るようになっていました。
帰り道、私は娘に聞きました。
「本当に7回も数えてたの?」
「うん。何回呼ぶのかなって思って」
娘にとっては、それだけのことだったようです。
大人同士だと、相手を気まずくさせないように言い方を考えすぎて、結局何も言えないことがあります。あの日の私はまさにそうでした。
娘が何気なく伝えた「7回」という数字は、誰かを責めるためのものではありませんでした。ただ目の前で起きていることを知らせただけ。そのまっすぐさが、少しだけうらやましく感じた出来事です。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














