「うわ、茶色いね!」親子遠足で息子のお弁当を笑ったママ友。だが、気まずくなった私の隣から聞こえた言葉
息子が選んだおかずを詰めた朝
息子の親子遠足を翌日に控えた夜、私はお弁当に何を入れてほしいか聞きました。
「唐揚げ!あとウインナーとチーズ!」
迷わず答える息子を見て、せっかくの遠足なのだから、好きな物を入れてあげようと思いました。
当日の朝、私は希望どおりのおかずを用意しました。ウインナーは2本、飾り切りをしてお弁当箱の端に並べます。
おにぎりも詰めて、ふたを閉じる前に中を見渡しました。
唐揚げとウインナーで茶色が目立ちますが、息子が喜んでくれたらそれで十分。そう思っていました。
遠足先の広場では、親子でシートを敷き、輪になってお弁当を食べることになりました。
息子が楽しそうにふたを開けた、そのときです。
隣に座っていたママ友が、お弁当をのぞき込んできました。
「うわ、茶色いね!」
「あはは、そうなの。好きな物ばっかり入れちゃって」
私が笑って返すと、ママ友はお弁当を見ながら言いました。
「お肉ばかりのお弁当だね」
そう言って、肩を揺らして笑ったのです。
私も苦笑いしましたが、少しすると、また同じ話を持ち出しました。
「それにしても、お肉ばかりのお弁当だね」
二度も笑われると、さすがに気になってしまいます。
確かに彩りはよくありません。でも、息子が食べたいと言った物を詰めただけなのに…。
息子はそんなやり取りをよそに、唐揚げをおいしそうに食べています。
せっかく楽しみにしていたお弁当なのに、なんだか恥ずかしくなってしまい、私はふたを少し立てかけて、中身が見えにくいようにしました。
別のママが見せてくれたお弁当
すると、すぐ近くに座っていた別のママが、こちらに声をかけてくれました。
「あれ、それ、うちのと同じだ!」
そう言って、自分の子のお弁当箱を持ち上げ、こちらに見せてくれたのです。
見ると、ごはんの横には、うちと同じように焼いたウインナーが並んでいました。
「うちの子もウインナー大好きなの。おいしそうだね!」
「あ、うちも大好きで……」
「分かるよ。うちなんて何日も続けて入れてるもん」
そう言って笑うママにつられ、私も思わず笑ってしまいました。
さらに、そのママは息子のお弁当に目を向けながら言いました。
「遠足の日くらい、好きな物でいいと思うよ」
その言葉に、周りのママたちからも「そうだよね」「食べてくれるのが一番だよね」と声が上がりました。
先ほどまで笑っていたママ友は、それ以上何も言わず、自分の水筒に手を伸ばしていました。
私は「ありがとう」と小さくお礼を言い、立てかけていたお弁当のふたを外しました。
すると、息子が最後のウインナーをつまんで、うれしそうに言ったのです。
「ママ、ウインナーおいしい!」
その笑顔を見て、ようやく肩の力が抜けました。
息子はおにぎりも唐揚げも残さず食べ、お弁当箱はきれいに空になりました。
帰り道、先ほど声をかけてくれたママが隣に並んだとき、私は改めてお礼を伝えました。
「さっきはありがとう。ちょっと気にしちゃってたから……」
「ううん。本当においしそうだったから言っただけだよ」
そう笑ってくれたことが、何よりうれしかったです。
その場で連絡先を交換し、その日のうちにお互いのお弁当の写真を送り合いました。
今でもそのママとは、次の遠足に何を詰めるか、毎回相談しています。
あの日、息子が笑顔でお弁当を食べてくれたこと。そして、さりげなく声をかけてくれたママの優しさは、今でも忘れられません。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














