「お客さん、お会計まだですよ!」同僚2人との昼食で、支払いを忘れて店を出た私。店員に呼び止められて気づいた習慣
昼休みの定食屋で、いつものように店の外へ
その日の昼、私は会社の同僚2人と定食屋でご飯を食べていました。
店の奥では、エプロン姿の50代くらいの女性店員さんが、次々に入る注文をてきぱきとさばいていました。
「午後の会議、資料はもう大丈夫ですか?」
「あと少しですね。戻ったら確認します」
そんな話をしながら食事を終え、お茶を飲み干した私は、椅子を引いて立ち上がりました。
そして、そのまま何も考えずに店の外へ。
日ざしの中で腕を組み、同僚2人が出てくるのを待っていました。
実は、我が家は共働きで、家のお金は一つにまとめ、通帳も妻が管理しています。
私はふだんほとんど現金を持ち歩かず、家族で外食するときも支払いは妻に任せきり。
妻が会計をしている間、私だけ先に店の外へ出て待つのが習慣になっていました。
その癖が、どうやら同僚との昼食でも出てしまったようです。
もちろん、そのときの私はまったく気づいていませんでした。
「お客さん、お会計まだですよ!」店員さんの声に大慌て
店の外でぼんやり通りを眺めていると、背後で戸が開く音がしました。
「お客さん、お会計まだですよ!」
振り返ると、先ほどの店員さんが戸口から身を乗り出し、私を見ていました。
「えっ…あっ!」
そこでようやく、自分が何をしたのか気づきました。
今日は妻と一緒ではありません。
自分の食事代は、自分で払わなければいけないのです。
店員さんの後ろには、席の横に立った同僚2人の姿も見えました。2人とも、驚いたような顔をしています。
「すみません!すっかり忘れてました!」
私は慌てて店内へ戻りました。
レジへ向かう途中、ほかのお客さんからも視線を向けられ、顔が熱くなりました。
財布を出して自分の分を支払い、店員さんにもう一度頭を下げました。
「本当にすみません。うっかりしてました」
すると店員さんは、少し笑いながら言いました。
「いえいえ。あんまり普通に出ていかれたので、びっくりしましたよ」
「いや、ほんとにすみません…」
わざとではなかったとはいえ、恥ずかしくて仕方ありませんでした。
店を出ると、同僚の一人が笑いながら声をかけてきました。
「どうしたんですか?急に出ていくからびっくりしましたよ」
「いや、家で外食すると、いつも妻が会計してくれるんだよ。それでつい…」
「ああ、そういうことですか!」
もう一人の同僚も笑い出しました。
「でも、すごく自然に出ていきましたよね」
「自分でも、声かけられるまで気づかなかったよ」
そう答えると、また2人に笑われてしまいました。
その夜、妻にこの話をすると、妻はお腹を抱えて大笑いしました。
「ちょっと、会社の人と行ったんでしょ?何やってるのよ」
「いや、自分でもびっくりしたよ。完全にいつもの癖でさ」
「もう、次からはあなたもレジまで一緒に来なさいよ」
「うん、さすがにそうするよ」
それ以来、家族で外食したあと、私が席を立とうとすると、子どもたちがふざけて腕をつかんでくるようになりました。
「お父さん、まだ座ってて!」
どうやら、あの日の失敗は家族の間でもすっかり笑い話になってしまったようです。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた50代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














