「上の人間を出せ!」2時間前まで好意的だった男性客が突然激怒。だが、電話に出た妻が明かした事情
2時間前は好意的だった男性客が突然激怒
2年前、私がコールセンターで営業の電話をかけていたころの話です。
ある日の昼、電話に出たのは年配の男性でした。
商品の説明を始めると、男性は興味を持ってくれたようで、次々と質問をしてきました。
「それを使ったら、どんないいことがあるの?」
「手続きって、こっちも何かしないといけないの?」
私が一つずつ答えると、男性は「へえ、そうなんだ」「なるほどね」と感心したように相づちを打っていました。
ひととおり話し終えると、男性はこう言いました。
「家族にも相談したいからさ。2時間後にまた電話してくれる?」
私は了承し、いったん電話を切りました。質問にもきちんと答えられたつもりだったので、次の電話でも落ち着いて話せると思っていたのです。
ところが、2時間後にかけ直すと、男性の態度はまるで違っていました。
私が名乗った途端、不機嫌そうな声が返ってきたのです。
「さっきの話さ、何を言ってるのかさっぱり分からなかったよ」
「申し訳ありません。分かりにくかったところを、もう一度…」
そう言いかけた瞬間、男性が声を荒らげました。
「もういいよ!あんな説明で分かるわけないだろ!上の人間を出せ!」
私は驚いてしまいました。先ほどはあれほど熱心に質問してくれていたのに、なぜ急に怒り出したのでしょうか。
「申し訳ございません」と謝りながらも、何がいけなかったのか分からず、すっかり困ってしまいました。
上司がかけ直した電話に出たのは奥さんだった
電話を終えた私は、すぐに上司へ相談しました。
事情を聞いた上司は、隣の席に座って男性へ電話をかけ直してくれました。私は通話をモニターし、やり取りを聞いていました。
すると、電話に出たのは男性ではなく、奥さんだったのです。
上司が用件を伝えると、奥さんは申し訳なさそうに話し始めました。
「ああ、さっきの電話のことですね。すみません、主人が失礼なことを言ったみたいで…」
そして、男性が突然怒り出した理由を教えてくれました。
「主人が私に商品のことを説明しようとしたんですけど、全然うまく説明できなかったんですよ」
奥さんは少しあきれたような声で続けました。
「それで私が『ちゃんと聞いてたの?』って言ったら、急にそちらの説明が悪いって怒り始めちゃって…。本当にすみません」
その言葉を聞いて、私はようやく事情が分かりました。
男性は、私との電話では納得したように話していたものの、奥さんに内容をうまく伝えられなかったようです。そして、その不満をこちらの説明のせいにしていたのでした。
電話の向こうでは、男性が何か言いかける声も聞こえました。
しかし、奥さんが「いいから」と短く制すると、男性は静かになりました。
そして奥さんは、はっきりした声でこう言ったのです。
「私が聞きます。もう一度、説明してもらえますか?」
上司が改めて説明すると、奥さんは気になった点を一つずつ質問していました。
そのたびに上司が答え、話は順調に進んでいきます。
あれほどこじれていたのが嘘のように、あっさりと話がまとまりました。
通話を終えた上司は、ヘッドセットを外して私に笑いかけました。
「なんだ、そういうことか。お前の説明だけが原因じゃなかったみたいだな。あんまり気にするなよ」
その言葉を聞いた瞬間、張りつめていた気持ちがようやく緩みました。
最初は、自分の説明がよほど悪かったのだろうかと悩んでいました。しかし、電話の相手がその内容を家族にどう伝えたのかまでは、こちらには分かりません。
奥さんが事情を話してくれなければ、男性が怒った理由も分からないままだったと思います。
※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています
※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。














