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2026.11.02(Mon)

「普通に歩いてるだけなんですけど」足音への苦情を受け入れない上の階の住人。だが、隣人の女性が伝えた事実

「普通に歩いてるだけなんですけど」足音への苦情を受け入れない上の階の住人。だが、隣人の女性が伝えた事実

半年間続いた上の階の足音

僕が住むマンションでは、半年ほど前から上の階の足音に悩まされていました。

ほぼ毎朝6時ごろになると、天井からドンドンと音が響いてくるのです。

まだ寝ていたい時間なのに、その音で目が覚めてしまいます。一度起きるとなかなか寝つけず、寝不足のまま朝を迎える日もありました。

最初は生活音だから仕方がないと思っていました。

しかし、毎日のように続くと、さすがに気になってしまいます。

直接注意してトラブルになるのも嫌だったので、僕は手紙を書くことにしました。

朝早くから足音が響いて困っていること、できれば少し気をつけてもらいたいこと。

なるべく丁寧な言葉を選び、自分の部屋番号を添えて、上の階のポストに入れました。

ところが、何日たっても足音は変わりません。それどころか、夜遅くにも響くようになりました。

手紙を読んでもらえたのかも分からず、どうしたものかと悩んでいました。

エレベーターで声をかけられて

そんなある朝のことです。

エレベーターを待っていると、隣の部屋の女性が玄関から出てきました。

ちょうど到着したエレベーターには、上の階の住人が乗っていました。

僕たちが乗り込むと、その住人が僕を見て声をかけてきました。

「あの、下の部屋の方ですよね?」

「はい、そうですけど……」

「この前、手紙を入れましたよね?」

「はい。足音のことで……」

すると住人は、少し不機嫌そうな顔になりました。

「普通に歩いてるだけなんですけど。手紙まで入れられても、正直困るんですよね」

「そうですよね。ただ、朝早くから音が響いて、目が覚めてしまうので……」

「でも、自分の家で歩くなって言われても困りますよ」

僕も歩くなと言いたいわけではありません。ただ、もう少し音を気にしてもらえたらと思っていただけです。

どう説明すれば伝わるのか、言葉に詰まってしまいました。

すると、それまで黙っていた隣の女性が口を開きました。

「あの、すみません。うちにも響いてますよ、朝の6時から」

住人は驚いたように女性を見ました。

「えっ、そちらもですか?」

「はい。私も前から気になっていたんです」

「……そうなんですか」

「普通に生活されているのは分かるんですけど、朝早い時間なので、少し気をつけてもらえると助かります」

住人は少し考えるような表情を浮かべましたが、それ以上は何も言いませんでした。

エレベーターが目的の階に着くと、そのまま黙って降りていきました。

僕は隣の女性に小さく頭を下げました。

「ありがとうございます。僕だけかと思ってました」

「いえいえ。私も気になってたので。少し静かになるといいですね」

まさか隣の部屋にも音が響いていたとは知りませんでした。

その翌週から、朝の足音はずいぶん静かになりました。夜遅くに響くこともなくなり、ようやく目覚まし時計の音で起きられるようになったのです。

隣の女性とは、今でも顔を合わせるたびにあいさつを交わしています。

あのとき女性が声をかけてくれなかったら、僕はうまく説明できないまま終わっていたかもしれません。

一人で悩んでいたことを、ほかの人も同じように感じていた。そのことが分かっただけでも、僕にとっては大きな出来事でした。


※本記事は、tendが独自に実施したアンケートで寄せられた20代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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